【北京五輪】静謐の天津──五輪は本当に盛り上がるのか!?
#北京五輪
いよいよ今夜北京五輪が開幕するが、前夜は先立って行なわれたサッカー・反町ジャパンの取材で天津にやってきた。
どうやら北京ではかなりの盛り上がりが期待されているようだが、ここ天津では、正直会場周辺以外では五輪の雰囲気を感じることはできない。時折、取って付けたようなフラッグや断幕を街中で目にするが、一般人の関心は薄いといえるのが現状だ。天津は盛り上がりを見せる本拠・北京からは北東へ約120キロの距離に位置している。五輪モードではないのも当然か。
さっそく街の中心部に位置する代表的な観光スポットである「南市食品街」に行ってみたが、人影すらまばら。「全体がドーム状になっている大規模フードアーケード」なんて、日本から持参したガイドブックには記されているが、軽い肩透かしを喰らった気分。北京五輪関連の飾り物だけが目立っているものの、賑わっている様子は一切感じられなかった。
そこで出くわす人に五輪について訊ねてみても、「チンプドン(わからない)、チンプドン」の一点張り。何事かと言わんばかりに困惑した表情で煙たがられてしまった。
そんななか会場はどうかといえば、まずまずの熱気を見せ、「奥体中心(オリンピック・スタジアム)」には約5万の観衆が集まった。ただ、人口938万人を誇る天津にしたら、それも大した数字ではないといえるだろう。会場に来ているのは、ごく一部の富裕層なのだ。
世間に五輪の雰囲気はゼロ。タクシー運転手だって「奥体中心」と聞いて、首を傾げる有様。公共の交通機関が乏しい、ここ天津ではそこに辿り着くだけでもひと苦労といえる。
富裕層と貧困層の格差が世界一とも言われる中国での五輪は、一部の富裕層だけのものなのかもしれない。果たして、北京五輪は盛況を迎えるのか。そんな不安を持ったなかでのスタートだが、肝心の種目はさておき、これからの2週間各地から五輪の実情をリアルにレポートしたいと思う。
(取材・文/栗原正夫)
旨い中華は、つくれば食える。
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