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TBS『あんどーなつ』はNHK朝ドラの露骨なパクリ!?

ando-nattsu.jpgTBS『あんどーなつ』HPより

 「明るいナショナル」のオープニングでおなじみ、1956年から50年以上ずっと続いたTBS系月曜8時の「ナショナル劇場」枠。松下電器産業のパナソニックへの社名変更にともないナショナルブランドが消滅、それによって、この枠最後のドラマとなるのが、現在放送中の『あんどーなつ』だ。

 一人前の和菓子職人を目指す若い女性を主役にしたドラマだが、そこに「ねらいすぎ?」との声があがっている。

 まずキャスト。主演がNHK連続テレビ小説の前作『ちりとてちん』の主役、貫地谷しほり。その師匠役の職人に、『芋たこなんきん』の相手役、國村隼。さらにおかみさんには『ほんまもん』から風吹ジュンと、メインキャストに近年のNHK朝ドラメインどころ(しかも近年評判がいい、大阪制作系)が顔を並べている。林家正蔵のレギュラー出演や、春風亭小朝のナレーションなど、落語臭もただよわせているところも、『ちりとて』クサい。


 そして、舞台は現在の朝ドラ『瞳』に近い、下町・浅草ときた。朝ドラファンにとってはなじみの深い出演者に下町モノ、そして職人モノ……。ヒップホップに里親制度、そして下町人情を盛り合わせにしてみたら、出来上がったのが「見た事もない創作料理」のようだった現在放映中の朝ドラ『瞳』よりも、『あんどーなつ』のほうが、よっぽど朝ドラらしいという声も多い。あるテレビ誌関係者は言う。

「第1話のラストシーンが、『私を、親方の弟子にしてください』と、貫地谷が頭を下げる場面で、『ちりとてちん』で、貫地谷が入門をお願いしたシーンそっくり。デジャブ? と思いつつ、このあと『お断りします』とか続いたらどうしようかと、ハラハラしました。キャスティングからしても、遊び心のファンサービスというか、パロディといった感じもしますね」

 TBS、確信犯なのか? と思ってしまうが、ここまで狙ってくる理由は何かあるのだろうか。別のテレビ局関係者が語る。

「このドラマのプロデューサーは、最近では『鉄板少女アカネ』とか『弁護士のくず』とか、マンガ原作ドラマを多く手がけているんですが、『アカネ』では日曜劇場枠はじまって以来の平均ヒトケタで、これまで『外れなし』と言われた堀北真希で大コケした。『くず』は数字はよかったのですが、法律の解釈を間違えたりしてケチがついたりしてました。そんなことも重なっているうえに、『伝統のナショナル劇場最後の作品』という事情もあります。とにかく手堅く、外れがないような作りを心がけたからなのかもしれません」

 「世の為人の為、老若男女問わない番組を」という、ナショナル創業者・松下幸之助の方針で始まったナショナル劇場だが、この枠の顔である「水戸黄門」のイメージがあまりに強く、老若男女というよりは、“高齢者枠”の香りが強い。加えて裏にも『世界まる見え』(日本テレビ)や『HEY! HEY! HEY!』(フジテレビ)など安定した人気の番組が多く、数字が割れやすいうえに、肝心の中高年層の一部も、近年はNHK『鶴瓶の家族に乾杯』に流れていたりもする。

 8月7日までに5話放送しているが、視聴率は3話目で7.6%と落ち込んで以降、ヒトケタで横這い状態。手堅くいった割には苦戦という状況になってしまった。

 伝統枠の有終の美、飾れるであろうか。

(太田サトル/サイゾー公式携帯サイト「サイゾー裏チャンネル」より)

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最終更新:2008/08/11 20:01
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