『カンフー・パンダ』 隠れた快優ジャック・ブラックに注目せよ!
#海外 #映画 #アニメ
ジャック・ブラックという俳優をご存知だろうか。1969年生まれの39歳。現在、アメリカでもっとも勢いのあるコメディ俳優のひとりだ。
アメリカのコメディ俳優といえば、エディ・マーフィ、アダム・サンドラーなどが有名だろうが、最近ではジャック・ブラックやスティーブ・カレル(『40歳の童貞男』)、ベン・スティラー(『ナイト ミュージアム』)、ウィル・フェレル(『俺たちフィギュアスケーター』)といった面々が人気でヒット作を連発。彼らは皆、それぞれ主演最新作の日本公開が控えているが、特にジャック・ブラックは、今週末26日から主演作が一挙に2本公開される。
1本は主人公のパンダの声優を担当したアニメ『カンフー・パンダ』。もう1本はジャック自身が結成して活動しているロックバンド「テネイシャスD」を主人公にしたコメディ『テネイシャスD 運命のピックをさがせ!』だ。
『カンフー・パンダ』は現在、アメリカでピクサーに次ぐCGアニメの人気ブランドでもあるドリームワークス・アニメーションが製作したアクション・コメディで、パンダとカンフーという、いま注目の中国の2大シンボルを合体させたもの。『シュレック』などブラックユーモアがきいた作品を手がけるドリームワークス・アニメだが、まんまるメタボなぐうたらパンダのポーが修行を積み成長していく姿を描き、笑いを交えながらも、最後は感動もできるという定番のファミリー向け。ジャック・ブラック自身もポーのようなお腹で、なんとなく雰囲気が似ている?
(C)MMVINEW LINE PRODUCTIONS, INC.
ALL RIGHTS RESERVED.
一方の『テネイシャスD』は、家族向けとは言えないカルト作。JB(ジャック・ブラック)と、相棒のこれまたおデブでハゲでちょっとキモいオヤジのKG(カイル・ガス)が、名だたるロッカーたちが使用してきたという伝説の“悪魔のピック”を探し求める騒動を描くおバカ映画。そもそも「テネイシャスD」というバンド自体、過激なパフォーマンスときわどいジョークの連発が受けていて、放送禁止スレスレの単語が飛び交う歌も披露する本作は、バンドのノリそのまま。
そんなメジャー作品とマイナーなカルト作を行き来するジャック・ブラックは、さらに『僕らのミライへ逆回転』(ミシェル・ゴンドリー監督)、『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』(ベン・スティラー監督)という2本の出演作が秋公開の予定で、今年はまさに“ジャック・ブラック・イヤー”だ。先ほどから“コメディ俳優”と書いてはいるが、そもそもジャックは生粋のコメディアンではなく、劇団俳優としてキャリアをスタートさせ、実はコメディ以外(『キング・コング』『ホリデイ』など)も幅広くこなせる才能の持ち主。しかし、『ハイ・フィデリティ』『スクール・オブ・ロック』といった“ロックバカ”な自身の音楽的背景を活かした作品で人気を獲得し、ノリの良さからコメディがよく似合う。好きなもの(ロック音楽など)に対して目を輝かせて突っ走る少年っぽさに愛嬌もあって隠れ女性ファンも多い……はず。
ジャック・ブラックのでっぷりした体型とギラギラした顔つきは一見すると暑苦しいが、『カンフー・パンダ』と『テネイシャスD』は暑い夏を笑い飛ばすにはピッタリだ。(eiga.com編集部)
各作品の詳細は以下より。
『カンフー・パンダ』
『テネイシャスD』
スクール・オブ・ロック スペシャル・コレクターズ・エディション
JBの評価を決定付けた名作のDVDが、なんと1500円。安っ。
【関連記事】 『ポニョ』に負けない、日本映画の秀作2本
【関連記事】 「仕事とは何か」を問う圧巻の群像劇『クライマーズ・ハイ』
【関連記事】 『マッハGoGoGo』実写映画化! 超スピードを映画館で“体感”せよ!!
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事