ついにバラ売りが始まったオリラジの裏にある吉本の戦略とは?
#お笑い
吉本若手の急先鋒・オリエンタルラジオに隙間風が吹き始めている。というのも、6月21日放送の『人志松本のすべらない話』(フジテレビ)に単独で出演した中田敦彦の評価が、ここにきて急上昇し始めているのだ。
中田が披露したのは、「NSC(養成所)時代に彼女を盗られた情けない話」。これにネット上などで「感動した!」「意外にトークがうまい」といった意見が続出。関係者の間でも、にわかに「やはり中田は使える」という話が出始めているというのである。
もともとアイドル的な人気だったオリラジだが、今年3月にはレギュラー番組『ヤレデキ!世界大挑戦』(TBS系)、『ジャンプ!○○中』(フジテレビ系)などが終了。人気の下降を感じさせるなか、中田がピンで活躍する機会がこのところ増えていた。
たとえば、4月5日に放送された『めちゃ×2イケてるッ!』の「イケメンパラダイス学園」では、中田が「ガリ勉の嫌われキャラ」を見事に演じ、話題となっていた。また、『アメトーーク!』の「エヴァンゲリオン芸人」(4月24日放送分)では、細かすぎて忠実すぎるモノマネを披露。ハンパないオタクぶりに、ネットでは「中田を好きになった」「見直した」という絶賛の声が多数見られたほど。
それにしても、中田一人の活躍ぶりは、オリラジ人気復活のためなのか、あるいは、相方・藤森を見限って、一人生き残りをかけたものなのか。テレビ関係者は言う。
「オリラジは事務所のごり押しでテレビにバンバン出され、司会などをやらされてきました。『MCは全然ダメ』と言われていた一方で、『場数を踏めば1~2年で化けるかも』という声もあったんですよ」
ところが、MCを務める番組は思うように視聴率が伸びず、かといって吉本興業の力があるため、番組を終わらせることもできない状況が続いたという。だが、徐々にテレビ局がオリラジをMCとして使わなくなり、春にはレギュラー番組が次々に終わる事態になった。
「それまではMCなどレギュラーばかりで、ゲストとして出ることはほとんどなかったんですが、出演数が春から減ったためか、吉本がゲストとして出すことにGOを出すようになってきています。また、ピンのほうが売り出しやすいという計算もあるんでしょうね」
さらに、中田についてはこう分析する。
「中田はもともと暗い過去を背負っている人。アイドル的な扱いがなくなったことで、本来の自分が出せるようになった。封印が解かれた感じでしょう」
こうなると、気になるのは、何もしてない男前・藤森のほう。彼の胸中やいかに?
「中田は能力的には藤森より上だし、ポジション的にも、ボケのほうがバラエティにハマりやすいんです。ただ、見限ったというより、片方をしっかり売ったほうが両方を引っ張りあげることにつながりますから」(吉本関係者)
アイドルの賞味期限を過ぎたオリラジが化けるかどうかの鍵を握っているのは、やはり中田のようだ。
(田幸和歌子)
オリラジ作品集では緻密なコントも見られる
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