「マナー守って楽しいロリータ」 内省するロリコン誌の主張!
#雑誌 #児童ポルノ
「YES!ロリータ NO!タッチ」。こんなフレーズを合言葉に刊行されているロリータマンガ専門の成年コミック誌「COMIC LO(コミック エルオー)」(以下、エルオー/茜新社)をご存知だろうか? ネット上でも幾度か話題になっており、雑誌の発している独特な主張が、「ロリコンであることを認めつつも真摯」「エロマンガなのに真面目で熱い」などと評価され、成年コミック読者には、共感を得つつもどこかコミカルな存在として受け取られている。
こうした独特な主張は、度々掲載されている意見広告のコピーにも顕著。「私はロリコンです こども大好きです だから手は出さない」「僕達(ロリコン)は、人間だ」「僕達は獣ではない?」「僕達は獣かもしれない?」「マナー守って楽しいロリータ」などの内省的なコピーが、ロリコンであることで揺れるロリコンたちの気持ちをストレートに吐露していると評判。また編集部みずから、「ロリコンは集まるとロクなことがない」という理由から、読者コーナーを設けないというストイックな宣言までしている。
こうした発行姿勢にいたった理由を尋ねようとエルオー編集部に問い合わせるも、「版元の茜新社からコメントを差し控えるように言われているので、ノーコメントとさせて下さい」と、一切の取材を断っている旨を伝えられた。
「エロマンガ・スタディーズ―『快楽装置』としての漫画入門」(イーストプレス)の著者で漫画評論家の永山薫氏は、エルオーをこう評価している。
「ロリータ専門誌として、ほかの成年コミック誌と差別化しているところは上手いと感じます。また、とにかく絵に勢いのある『雨がっぱ少女郡』『オオカミうお』らの新人と、マンガとして読ませる『町田ひらく』『おおぬまひろし』ら中堅からベテランの作家の配分のバランスがいいですね」
ほかの成年コミック誌と比べてエルオーは、少女をなぶるだけといった鬼畜的なストーリーや性描写は最近は特に控えられており、その分マンガとしての作品性が高められ、サブカル色が濃い傾向がある。また、毎号の可愛らしい少女イラストの表紙も特徴的だが、手掛けているのは、「たかみち塗り」と呼ばれる独特のスタイルで有名なイラストレーターのたかみち氏。肌の露出すらほぼないに等しいエルオーの表紙は、少年マンガ、少女マンガコーナーに置かれていても違和感がないほどだ。
「きっと、トータルプロデュースのできる編集者がコントロールしているんでしょうね」と語るのは、ある成年コミック誌の編集者。
「成年コミック誌がデザイン含めパッケージングにも気を使い出したのは、ここ数年ではないでしょうか。こういった雑誌の編集者は、予算や手間の都合から装丁を自ら適当に仕上げてしまうことも多い。90年代までに第一線で活躍していた世代の編集者などは、そもそもデザイン自体に興味を持っていなかった」(同)
つまりエルオーは、この業界の新しい世代の手によって作られている雑誌といえるのかもしれない。
今年3月、日本ユニセフ協会が、児童を扱って性的な表現をしたアニメや漫画、ゲームなどを「準児童ポルノ」として規制の対象に含めるように求めるキャンペーンを始め、業界内が騒然となった。「法的規制を求める声は、今後も繰り返し出てくると思います」と永山氏も語る通り、エルオーを含め、この業界に対する風当たりは今後も増すばかりであろう。3月に発売されたエルオー創刊50号には、「我々には、生き延びる権利は与えられていない。ただ願望の隠れ里でひっそり生きていくだけ」という編集部のメッセージが掲載されている。エルオーは、いつか来るかもしれないXデーまで、その独特なスタイルを貫き続けるのだろうか?
(岡島紳士)
“健全なロリータ”を学ぶべし!
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