夏目ナナが学ぶ! AVとゲーム業界の意外な共通点とは?
#タレント #ゲーム
これは、AV女優を卒業し、タレントへと転身した夏目ナナが、各界の“巨匠”に芸能界旅立ちのためのレッスンを受ける対談コーナーである。
【今月の講師】 ゲーム界の風雲児・名越稔洋(ゲームクリエイター)
夏目 名越さんって、もともとゲームをやるほうやったんですか?
名越 全然。超ライトユーザーだったんですよ。ファミコンでスーパーマリオを一応最後までやりました、という程度で。
夏目 それが、なんでゲーム会社に入ることに?
名越 就職先がなかったんです。当時、大学の映画学科にいたんだけど、今から20年前って映画業界が一番ダメなときで、採用募集がほとんどなくて、先輩たちも、テレビのADになったりAV業界に行ったり。その中で、たまたまひとつ上の先輩がセガにいて、声をかけてくれた。今思うと、その人はすごく先見の明がありましたね。「これからは、ハードウェアも良くなってゲームの画面も良くなっていくから、ゲーム業界でも、演出をするとか、“見せる”才能を持った人間が活躍する時代がいずれ来る」という話をされて、具体的にイメージできなかったけど、それはなんとなく夢がある話だなあと。
夏目 実際入ってどうでした?
名越 死ぬほど苦労しましたね。ワケがわからなくて、1年目なんか、ホントにデタラメでした。
夏目 いつも一緒に仕事しているって、みんなゲームが大好きな人ばっかりですよね?
名越 大好きで、それをやるために頑張ってきた人たちだから、気合が入ってましたね。だから、オタクだけどカッコよかったです、みんな。
夏目 全然ブレがないんや(笑)。
名越 スゲェと思った。昔のオタクは気合いが違いましたよ。それに見合っただけの技術とか、「俺はこれ」という職人的な自信を持ってる人が多かったから。でも、ゲーム好きで入った人って、ゲームの考え方でゲームを作ろうとするけど、俺はそれがないから、基本的な発想が違う。そういう意味で、周りから見れば、「コイツ、面白いじゃん」みたいなことはあったんじゃないですか。
夏目 ひとりだけ違うのがよかったんや(笑)。
名越 そうですね。最初はすべてを懸けるほど肚は決まってなかったし、正直言うと腰掛け的に入ったんです。だけど、やってみれば面白いし、仕事って一生懸命やったらやった分だけ返ってくる。それでやり続けていくうちに、部下もできるし、責任も出てくるでしょ。それで、気がついたら自分の後ろについてきたもののデカさにビックリ、みたいな感じで。そうすると、「いつ辞めよう」より「次はどうしよう」ということで押し流されて、この4月で20年目です(笑)。
夏目 20年! 名越さんって体育会的なイメージが強いけど、働き方も体育会系なんですか?
名越 そうですね。ゲーム業界って、「頭を働かせる」ことと「体を使って汗かく」ことが両立しない部分があって不健康な業界だなと思ったので、とりあえず、「もっと気合い入れて、一生懸命働こうよ」みたいな(笑)。情報産業的なスマートさとは逆のものをこの世界に持ち込んだのは、自分が最初だとは思います。たとえば、目の前にいる人間相手に直接話さずにメールしてるヤツがいたら、俺は、「それは違う」と言うし。人として正しいことをやろうよ、みたいな考えは、ゲーム業界にとってはずいぶんと体育会系だったんでしょうね。
夏目 特にゲーム業界に対して、今でも気に食わんと思うとこは?
名越 働いてる本人が、「どうせゲームだし」「確かにゲームだもんね、俺らは」みたいなこと言ってるの見ると、「なんでそんなに卑屈になるのか?」って思います。
夏目 それわかる! 私がいたAVの世界でも、「どうせAV女優だから」って人がいるんですよ。私は、その「どうせ」の意味がわからん。自分で飛び込んだ世界やのに、自分に誇りを持てないってのが、もう許せへんのよ。ゲームでも、そういう子っておるんや。
(この続きは、「サイゾー」5月号で!)
夏目ナナ(なつめ・なな)
1980年、大阪府生まれ。テレビレポーターなどを経て、04年、AVデビューし、累計出荷数100万本以上という金字塔を打ち立てる。昨年8月、「AV女優引退」を宣言し、女優・タレントとして大いに活躍中。オフィシャルサイト
名越稔洋(なごし・としひろ)
(株)セガ R&Dクリエイティブオフィサー。1965年、山口県生まれ。東京造形大学映画学科卒業後、89年、セガに入社。『デイトナUSA』『スーパーモンキーボール』『龍が如く』など、多くのゲームをプロデュース。ワイルドな風貌と発言でも注目を集める、ゲーム界の風雲児。
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