米国も注目! アップル「iPhone」の日本市場での成否は?
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【NY発!ウォールストリート・アナリストの目】
自他共に認める、世界経済の中心国アメリカ。その中でも、ニューヨークマンハッタン島に位置する「ウォールストリート」は、全世界のマーケット情報や人材が集まる金融の中心だ。そんな地において、第一線で活躍するアナリストたちが、日本からは見えにくいアメリカの実像、そしてアメリカから見た世界の微動・激動をレポートする。
今月のアナリスト:ブラドリー・ルービン (Bradley Rubin)
こんにちは、エンビジョニアリングのリチャード・ドハティーと申します。今回私は、昨年発売されて以降、アメリカ市場で人気を博し、現在、世界中で注目されているアップル社のiPhoneに関してお話をしたいと思います。
iPhoneは、昨年6月、アメリカ国内で発売開始以降の7カ月間で、300万台以上の販売台数を記録しています。短期間で、これほどの売り上げを記録した家電は、今までにはないでしょう。それゆえ各国の市場から、iPhoneの動向は注目の的となっています。
iPhoneはすでにイギリス、ドイツ、フランスなどでの販売が始まっていますが、3月初め、米アップル社COOであるティム・クックは、「2008年内には、アジア市場に進出する」と明言しました。ここで具体的に挙げた国名は、中国とインドだけでしたが、日本で普及している3G(第三世代携帯電話)の通信規格に対応したiPhoneも年内には登場すると、アップル社と独占契約をしている通信事業者 AT&TのCEOであるランダル・スティーブンソンは語っています。3G対応機種が登場すれば、日本や欧州への普及に加速がつくでしょう。
欧米よりも、かなり遅れて発売される日本でiPhoneは、他のアップル製品同様に成功を収めることはできるのか?
iPodやMacなどアップル社の商品が、日本の消費者の間では大変な人気があることは、我々アナリストの間でも知られています。そのため、iPhoneの日本発売についての動向は、アップル社の業績や家電・通信市場を分析する上で無視できません。
今のところ、予想以上にアップル社と日本の携帯電話事業者各社との交渉が難航しているようですね。ドコモ、au、ソフトバンクの3社は、各社高い実力と戦略を持っていますから、交渉も簡単には進まないでしょう。
私は、昨年10月2日~6日に幕張メッセで行われた映像・情報・通信の国際展示会「CEATEC JAPAN 2007」に参加しました。その会場で、何十人という日本の会社の社長や取締役の方々が、私が持っていたiPhoneの実機をわざわざ見にきました。その中には、携帯電話業界から撤退した会社の社長もいました。そして、意外だったのは、彼らは、iPhoneでどのようにインターネットにアクセスできるのかという点に強い関心を持っていた点です。日本では、iPhoneは、通話端末であると同時に、ネット端末としての期待が非常に高いことがうかがえました。そういった日本市場の特徴を、私は「ウォール・ストリート・ジャーナル」にレポートしたほどです。
日本の携帯電話は、技術的に非常に高いレベルで、精巧につくられているというのが私の印象です。多くの機能が、小さな端末によく収まっています。そうした端末とiPhoneとの大きな違いは、インターネットの操作性ではないでしょうか。iPhoneは、アメリカのどの携帯電話よりも大きなスクリーンを持ち、タッチスクリーン機能を有しています。こうした斬新なインタフェースが、ネットを重要視する日本のユーザーにどう受け入れられるのか? この点が、日本での成否にかかわってくると思います。
日本版iPhoneは、さらに多機能に!? この続きは、株ココロで!
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