一難去ってまた一難? つづくNOVA講師たちの受難
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2月14日付けの朝日新聞にて、昨年倒産した英会話学校大手NOVAの事業を引き継いだジー・エデュケーションが、昨年11月に再雇用した外国人講師の雇用契約を一部更新せず、事実上解雇していたことが報じられた(記事)。
同記事によると、1月以降に契約更新を拒否された講師の数は、約200人にのぼるとされている。これが本当なら、講師たちはせっかく現れた救世主に見放されたかたちになるが、一方のジー・エデュケーションはこれを否定。
親会社である「ジー・コミュニケーション(以下ジーコム)」は、自社HP 内の「NOVA外国人講師雇用に関する当社見解」にて、解雇した人数は62人のみとしている。この点についてジーコムの広報部に問い合わせたが、「62人で間違いがない。朝日が間違っている」という回答で、両者の言い分は相容れないままだ。
また、ジーコム広報課は2月6日のプレスリリースで、「(フランチャイズの)NEO NOVA1号店を開校し、今後は直営のNOVAとフランチャイズ校200校を目指して全国展開する」と発表しており、業績の好調ぶりをアピールしている。
一方、現場のNOVA講師たちの声を聞いてみると、どうやらジーコムの主張とは食い違いを見せているようだ。「ジーコムはクレージーなほど損失を出している。新しい生徒などいない。古くからの生徒がチケットを消化して去って行くだけだ」(元NOVA講師)
また、NOVAの元・現講師たちが集まるサイト「レッツジャパン」では、「ジーコムは、能力・人気・経験などに関係なく契約更新をしていない」「彼らはとてつもない赤字を垂れ流している。稲吉(ジーコム代表)は個人的なイーメールで、NOVA部門の業績が3月末までに上がらなければ閉鎖するとエリアマネージャーに脅しをかけた」など、悲惨な現状を嘆く講師たちの声とともに、ジーコムの業績不振のウワサまで上がってきている。外国人の投稿サイト「ガイジンポッド」も同様で、NOVAやジーコムについての不信・不満が書き連ねられていた。
講師たちが不安になるのも無理はない。経済産業省の制裁後、昨年8月ごろから始まった給料の滞納も、今年の2月20日になって「ようやく支払われる見込み」。講師たちからは「何もまだ言って来ない」「帰国した講師で日本の銀行に口座を持っていなければもらえないんじゃないか」「書類が届かない」など、ずさんな事務対応に対する怒りの声が上がっている。
そんな声をよそに、ジーコムは同社のウェブサイト上で「今だけ!超お得な入会特典 入会金2万円が無料」などと積極的に営業をかけている。以前NOVAは行政処分・勧告の際に「『入学金免除キャンペーン』と称した広告は、常に行なっていたにもかかわらず、『今だけ』を強調して勧誘をしていた」と注意されたばかりなのに……。
NOVAうさぎの前途は多難なようだ。
(セリー真坂)
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