資生堂によるCMタレント“大量囲い込み”の実態(後編)
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竹内結子、観月ありさ、鈴木京香とやたらゴーカ。(写真提供/産経新聞社)
『化粧品業界再編地図』によると、同社の業績はここ10年の間に3回も最終赤字に陥っている。最後に赤字決算を迎えたのが05年で、同社がメガブランド戦略を打ち出した時期と合致。巨額投資が〝最後の切り札〟だったと考えれば、あれだけの人数を揃えたことにも納得がいく。
また、「財界展望」(06年10月号)によれば、大勢のタレントとCM契約を結ぶことには、「買い占め」のメリットもあるという。広告業界には「CM縛り」という仕組みがあるため、CMに出演したタレントは競合社の提供番組に出られなくなる、もしくは出演の際にスポンサーの了承が必要になる。よって、多くのタレントと契約を結べば結ぶほど、資生堂はメディアに干渉できるようになるわけだ。
さらに契約を結んだタレント側も、資生堂のブランドバリューでギャラが跳ね上がったり、同社が大口スポンサーである女性誌などの表紙を飾る機会が増えたりと、さまざまなメリットがある。しかし、「資生堂の天下は、そう長くは続かないのでは?」と、前出の島野氏は分析する。
「人気女優を端から端まで使って、SMAPも使って……ときたら、単純にそれ以上のものを作るのは難しいでしょう。今の資生堂は、ずっと切り札を出し続けている状態。3匹目のドジョウは、おそらくいないんじゃないかと」
競合社であるカネボウ化粧品を傘下に加えた花王は、06年度世界大手各社のビューティケア部門売上高ランキングで、資生堂に次いで8位につける大躍進を見せた(東洋経済調べ)。さらに昨年12月には、カネボウ化粧品より新メーキャップブランド「コフレドール」も誕生し、資生堂に負けじと、柴咲コウをはじめとしたスターダストプロモーションの売れっ子女優陣5人が起用されている。足元をすくわれないためには、「黒TSUBAKI」とかで細々と稼ぐしかない!?
(アボンヌ安田/「サイゾー」2月号より)
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