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狙われた御手洗キヤノン 裏金問題は弾けるのか!? (前編)

 代表取締役会長である御手洗冨士夫氏が日本経団連会長を務める、財界のトップ企業・キヤノンが、“2008年、当局に狙われる危ない会社”の筆頭ではないかと、報道関係者の間で憶測を呼んでいる。同社の大分工場を建設したゼネコン・鹿島がひそかに受注工作を展開、裏金5億円が御手洗冨士夫・キヤノン会長の周辺に流れていたことが東京国税局の調べでわかったからだ。

「鹿島から御手洗氏周辺に流れた裏金は、受注の謝礼にしてはあまりに巨額。実は、06年の日本経団連の会長選に充当されたのではないか」(司法記者)との疑惑が持ち上がり、財界を直撃する今年の目玉事件に発展する疑いが濃厚だというのだ。

 そもそも、鹿島が受注工作に動いたのには訳がある。大分市内の丘陵地に建設されたのはデジタルカメラの生産工場とプリンター工場の2つで、事業規模はなんと1000億円。

「公共工事が目減りする中、この工場建設は垂涎の的といわれた大型工事だったんです。関西や九州は大林組の縄張りですが、この工事を奪取するため、鹿島は激しい受注工作に出たわけです」(社会部記者)

 国税局の調べによると、鹿島はキヤノンに近いコンサルタント会社「大光」の大賀規久社長に工作を依頼。同社長は工場用地の造成と2つの工場建設を鹿島が受注できるよう、キヤノン側に働きかけたといわれる。国税局は、鹿島から30億円もの使途不明金が流出したことを突き止め、このうち5億円が裏金として大賀社長サイドに渡ったと指摘している。

「大賀氏は御手洗氏の高校の後輩。大賀氏の兄がそもそも御手洗氏と同級生で、キヤノンの同期入社組だったといわれている仲」と地元記者。こうした縁で、大賀氏はグループ会社を使ってキヤノンから多くのコンサルタント業務や下請け、あるいは警備業務も請け負う関係に。しかも、横浜市内にある御手洗氏の私邸は大賀氏の兄が設計・施工を受け持つという〝持ちつ持たれつの関係〟(前出・社会部記者)という。

 しかもキヤノンにはもうひとつ、別の疑惑が浮上している。
(後編につづく/「サイゾー」2月号より)

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最終更新:2008/06/17 19:57
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