あゆCM降板騒動とエイベックスの台所事情
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昨年11月、エイベックス・グループ・ホールディングスは、08年3月期の連結営業当期純利益の見通しを、従来予想の31億円から26億円へ下方修正した(ちなみに、07年3月期純利益は30億6300万円)。同社はその理由に、予定していたDVD作品のリリース時期がズレ込んだことなどを挙げていたが、ほかにもCD不況、巨額を投じて宣伝した新人・高杉さと美の大コケなど、〝経営不調〟の原因は推測され、その最たるは映画事業の不調だろう。来年には30億円以上を出資する大作『赤壁 Battle of Red Cliff(仮)』(ジョン・ウー監督)の公開が控えており、「松浦社長も『これがコケたら、さすがにマズイね……』などと漏らしていた」(芸能プロ関係者)とも聞く。
そんな中、エイベックスの歌姫・浜崎あゆみの周辺も妙に騒がしい。まず、昨年夏頃に「浜崎のパチンコ台が出る」との噂が流布。続いて11月には、現在、倖田來未もCMキャラクターを務める宝飾品販売会社・ジェムケリーとのコラボレーションが、突如中止になるといった事態が勃発している。浜崎が表紙を飾った「Sweet」(宝島社)の12月号に、「11月中旬より新曲が『ジェムケリー』のCMソングとしてオンエアされます」と告知されていたこと、さらに音楽系フリーペーパーの裏表紙に「ayu×ジェムケリー」と銘打たれた写真付き広告が掲載されていたことから、浜崎がCMソングだけではなく、新CMモデルに起用されることは確実視されていた。それが解禁前に突然の中止……一体何があったのか? パチンコ化の噂と併せてエイベックスに問い合わせたところ、パチンコ化については「そのような事実はございません」と否定。CM降板については、「当社グループでは、取引先との契約内容等についてお答えしておりません」との回答だった。しかし、一方のジェムケリー・広報はこう答える。
「浜崎さんを起用した広告展開が予定されていたことは事実です。が、契約以前に白紙化したことですので、特に申し上げられることはございません」
楽しみにしていた浜崎ファンにとっては、さぞ失意の限りだろう……と浜崎のファンサイトなどを巡ってみると、意外にも「中止になってよかった」などと喜ぶ意見が目立つ。というのも、ジェムケリーの〝評判〟に問題があるようなのだ。「週刊女性」(07年11月20日号/主婦と生活社)によれば、「『ジェムケリー』は販売手法を巡って、全国各地で問題が起きているんです。いわゆる〝当選商法〟や執拗な〝電話勧誘商法〟まがいの手法を使って、アクセサリーを販売している」との評判もあるらしく、そもそもの起用を歓迎しないファンも多かったのである。そのため、「ファンによる抗議で中止になったのでは?」とも噂されている。
こうしたドタバタが繰り広げられる背景について、ある音楽業界関係者は「マネージメント業による収益を、アテにしすぎた結果では?」と指摘する。
「05年、エイベックスは浜崎や倖田來未など、所属アーティストをマネージメントしていた事務所『アクシブ』と合併。これにより、マネージメントによる収益が大きく見込めるようになったんです。倖田がパチンコ台になったり、お酒のCMに出演したりしていますが、本来なら小中高生に対するイメージが悪くなるので、避けるもの。そこをあえてやっているのは、それだけ資金が必要、ということなんじゃないかと。今回の浜崎のCM降板騒動も、イメージより収益を優先したために、起こったのではないでしょうか」(同)
現在も、浜崎のマネージメントに関しては、松浦勝人社長に決定権があるとも聞く。間違っても「CM契約料に目がくらんだ」なんて、情けないこと言わないでくださいね、社長!
(アボンヌ安田/「サイゾー」2月号より)
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