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大手企業も注目 “ポスト・セカンドライフ”「meet-me」に商機はあるか?

20071221_meetme.jpg見た感じはセカンドライフにそっくり。企業の狙いは?
/「meet-me」公式HPより

 「セカンドライフ」日本版が電通のごり押しで注目を集めるなか、純正の和製メタヴァース(3Dヴァーチャルコミュニティ)「meet-me」が16日、登録者1000人限定で、試験運用をはじめた。

 「meet-me」は、東京の街並みを忠実に再現した仮想空間内の生活を楽しむサービス。セカンドライフの自由放任モデルと差別化を図り、運営側がイベントなどを頻繁に行うなどして、積極的に娯楽を提供していくようだ。


 運営会社の株式会社ココアは、今年6月トランスコスモス、フロム・ソフトウェア・産経新聞社の3社により、同サービスを立ち上げるにあたって設立された合弁会社。今月頭には、伊藤忠商事やフジテレビ、スクウェア・エニックスなどの有名企業に対して第三者割当増資を実施するなど、企業側の期待も大きいようだ。

 しかし、どれだけ企業の期待が大きくとも、仮想空間内ビジネスのキモは、一般ユーザーをどれだけ集められるかにかかっている。meet-meはビジネスチャンスや広告効果が望めるだけのユーザー数を確保できるのだろうか?

 ココアに、現在(注:回答は12月19日)登録者数や参入予定の企業数を尋ねてみた。

「(α版の試験運用の限定1000人の登録は)受付開始から3時間で完了致しました。すでに10000人以上の本登録待ちの方がいらっしゃいます。また、企業様からの参入のお問い合わせは数百件いただいております。本格的にmeet-me上に企業の建築物が出現しイベントが開催されるのは、正式サービスインである来春以降かと思います」(トランスコスモス株式会社 BtoC事業戦略本部 企画部部長 濱岡邦雅氏)

 また、使用するパソコンになかなかのハイスペックが要求される(詳細)ため、容易には始められない、という意見もある。スペックの問題は、一般ユーザーの参加を妨げる原因として、セカンドライフでも指摘された点だ。

「3段階での動作モード(ハイスペック、ミドルスペック、ロースペック)を持っており、なるべく多くのユーザーが快適に参加できるように、パフォーマンスチューニングを継続的に行ってまいります」(同)

 低いスペックのパソコンでも参加できるような改良を検討中のようだ。

 先行するセカンドライフは過疎化が指摘され、実は投資した額に見合うだけのリターンが見込めるかどうかは怪しい、という点は、先日の記事でも報じた通り。

 ビジネスチャンスや広告効果を謳って企業を煽り、土地を買わせたものの、一般ユーザーがいない、というのではまるで原野商法ではないか、と揶揄する声もネット上ではあがっている。現実に、和製メタヴァースを騙りつつ、多額の出資を募るマルチ商法とも出資詐欺とも取れるようないかがわしいサービスまで登場している。

 もちろん、meet-meはそのようないかがわしいサービスではないだろう。しかし、一般ユーザーが定着せず、半ばゴーストタウン化してしまうようなことがあれば、参入企業から厳しい批判を浴びることは想像に難くない。

「『meet-meにアクセスしなくては一日が終わらない』と皆様から言われるような存在になるべく、サービスの向上に愚直に取り組んでいきたいと思っております。それらの一つ一つの取り組みがユーザー数を増やし、結果として企業様にとっての広告価値を生み出すことにつながると考えております」(同)

 現実世界よりも参入障壁の低い、仮想空間内ビジネスには可能性があることも確か。セカンドライフの轍を踏まないように、ココアには頑張ってもらいたい。
(逸見信介)

【Buzzurlのエントリー】 ココアが運営する日本発の仮想世界「meet-me」、12月16日よりアルファ版サービス:ニュース – CNET Japanこのサイトの新着エントリ

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最終更新:2008/06/27 21:54
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