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『HERO』で溜飲を下げたキムタク“女帝”の意地

20071105_hero01.jpg当初は『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』越えを期待されていたが……

 満を持して公開されたのが、木村拓哉主演『HERO』。ご存じの通り、同作を大ヒット作品に仕立てるべく、製作元のフジテレビは大々的なプロモーションを実施。5月には、キムタクをカンヌ映画祭に送り込み、発表会を実施。公開直前にも、自局にキムタクを大量露出させた。また、ジャニーズ事務所も、プロモーション力を見せつけた。マスコミ嫌いのキムタクのロングインタビューを、「日刊スポーツ」に10回連続で掲載させたり、雑誌20誌以上で特集を組ませたりしたのだ。

「SMAPの他のメンバーがレギュラー出演する他局の番組で、フジ製作の『HERO』を宣伝させるという掟破りをしましたからね。これもSMAPの辣腕女性マネージャー・飯島三智氏の力ですよ」(スポーツ紙記者) 

20071105_hero02.jpg俳優としては軽くキムタクを越えた二宮


映画にかける飯島氏のプライド

 さらに、公開劇場数が470以上という前代未聞の規模だったのだから、客が入らないほうがおかしいくらいだ。

「興行収入100億円突破は確実。最低ラインはクリアできるので、フジも飯島氏も一安心ではないか」(同)

 両者が、ここまで『HERO』に力を入れたのには、それぞれの事情があった。フジにしてみれば、映画事業のドル箱であった『踊る大捜査線』シリーズの続編製作が、織田裕二と柳葉敏郎の不仲によって暗礁に乗り上げているため、それに代わる人気シリーズを生み出したかったのだ。

 片や飯島氏としてみれば、キムタクを日本を代表する映画スターに仕立てるということだけではなく、自らのメンツにかけても、映画事業で成功を収めたかったといわれている。

「ジャニーズ事務所の後継者と噂される、ジャニーズ・エンタテイメント社長であるジュリー藤島氏との確執も関係していますよ。両者はライバル意識が強く、ジュリー氏が担当したジャニーズのスペシャルユニット『J-FRIENDS』にSMAPが参加しなかったのも、一昨年、飯島氏がSMAPのマネジメント会社『ジェイ・ドリーム』を設立して、いわば〝ジャニーズ内独立〟を果たしたのも、今後、ジュリー氏がジャニーズのトップになったとしても、そこに従うつもりはないという意思の表れです」(芸能関係者)


キムタクは映画スターになり得るか?

 そんな飯島氏が、ジュリー氏にだけは負けまいと注力し始めたのが、映画分野だった。実は、映画においては、ジュリー氏の実績のほうが高い。制作として関わり、『木更津キャッツアイ』シリーズ(03、06年)や『真夜中の弥次さん喜多さん』(05年)をヒットさせ、嵐の二宮和也をクリント・イーストウッド監督の『硫黄島からの手紙』(06年)に出演させるや、ハリウッドから高い評価を得た。俳優としての名声は、二宮がキムタクを凌駕してしまったのだ。キムタクを〝出演時間7分の主演〟に押し込んだウォン・カーウァイ監督の『2046』(04年)が大コケしたという汚点を持つ飯島氏にとっては、複雑な心境でこの状況を見ていただろう。

「『2046』まではほとんど映画に出演しなかったキムタクが、昨年末の『武士の一分』、『HERO』と立て続けに主演したのも、一刻も早く汚名返上したかったからでしょう。この2作のヒットで、飯島氏の溜飲は下がったし、キムタクには、来年以降も大作映画への主演予定があるようです」(前出・芸能関係者)

 このように飯島氏は映画でも名を上げ、キムタクは映画スターへの道を着々と上っているという見方がある一方で、ある映画関係者は、こんな指摘もする。

「『HERO』は当初、内々には〝興行収入200億円〟をぶち上げていたんです。その数字から比べると、大苦戦といえる。そもそも『HERO』はドラマの延長であって、映画ファンや評論家筋にとっては評価の対象外です。『武士の一分』で一定の評価があった一方、映画俳優としては『HERO』はプラス材料とはいえないでしょう」

 映画がヒットしようがしまいが、難癖がつくのはスターの証し。しかし、35歳にして、いまだ歌やらバラエティやら俳優やらの「なんでも屋」状態が続いていることが、映画スターとは呼べぬ「軽さ」を生み出しているのも確かだろう。飯島氏は、キムタクをどこに導いていくのだろうか?
(今上 明/「サイゾー」11月号より)

『HERO』
フジテレビ系で2001年に放送されたテレビドラマ。関東地区では、平均視聴率が30%を超えた。今年9月8日に、劇場版が公開。公開3週間で興行収入が45億円突破。もくろみ以上なのか以下なのか、微妙なところ。

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最終更新:2013/02/04 19:47
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