デビュー曲はあの放送禁止歌!笹生実久の世界
#音楽
<サイゾー10月号より>
東京に来たら歌手になれると思ってた」と語るのは、今月、インディーズレーベルからデビューアルバムを発売した、ミュージシャンの笹生実久。そのアルバムの中で、1969年に発売された、フォークシンガー岡林信康の「チューリップのアップリケ」をカバーしている。この歌は、発売当時、「毎日くつをトントン叩いてはる(略)みんな貧乏が悪いんや」などの歌詞内容が被差別部落の家を連想させるとして、テレビ、ラジオ局が自主規制を行い、放送禁止の憂き目に遭った楽曲だ。
「『チューリップのアップリケ』は1年半くらい前からライブで歌い始めたんです。きっかけは、事務所のスタッフに『この曲をカバーしてみないか』って言われて。もともとお父さんの影響で、小さい頃からフォークソングは聴いてたんですけど、この歌の背景にあったものは知らなかった。そういったことを知って、ただの歌じゃないから、歌い始めるのはすごく勇気のいる選択でした」
笹生のライブには、岡林の歌を聴いていた団塊の世代から、若い大学生まで、幅広い年代層の人が訪れる。
「ライブであの曲を歌うと、『懐かしくてうれしい、よく歌ったね』っていうおじさんもいるし、外国人のお客さんから、『歌詞の意味はわからないけど涙が出た』って言われたりして、すごくビックリした。何十年も前に作られた歌だけど、うれしいとか悲しいっていう人の感情は、当時と変わらないんだと感じながら、今歌っています」
現在は東京を中心に活動している彼女、今後は地方でもライブをしていきたいと語っていた。 (編集部)
笹生実久(ささお・みく)
1980年生まれ。北海道より上京し、04年から音楽活動を開始。公式HP
『チューリップのアップリケ』
笹生実久デビューアルバム。「チューリップのアップリケ」のほかに、69年のヒット曲「フランシーヌの場合」のカバーやオリジナルを含む全10曲。大手レコードショップほかにて発売中。笹生いわく「眠れぬ夜に聴いてもらいたい」とのこと。発売/MW Records 価格/2100円。
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