亀田家最後の希望・和毅にも「虚飾に満ちた過去」
#ボクシング #亀田三兄弟
26日、協栄ボクシングジムにて、亀田家の長男・興毅選手による謝罪会見が行われた。先日の試合における、弟・大毅選手への反則指示などについて、「申し訳ありませんでした」と謝罪し、反省の意を示した。会場には父親・史郎氏の姿は見えなかったが、同ジムの金平会長によると、本人も大毅選手への反則指示は認めているとのことだった。連日騒がれ続けている亀田家騒動に、これでひとつの区切りがついたことは確かだろう。
ところで、この騒動の中で一人置いてけぼりをくっているのが、三男の和毅選手。父・史郎氏や二人の兄からは「亀田家の中でも最高の才能の持ち主」と評価され、マスコミも「2008年の北京五輪でメダルを取る逸材」と早くから騒いでいたが、兄二人を見ている限りでは怪しいものだ。というか、和毅は今年に入り、あっさりと北京五輪出場を断念、アマチュア選手として海外で試合をこなしている。だが実は、彼が五輪に出られないことなど、はじめからわかっていたことなのだ。
本誌では、兄・大毅と同様に早くからこの三男の過大評価に疑問を抱いており、すでに調査をしていた。その際発覚した“仰天の真実”を、ここで改めてお伝えしたい。考えてみれば、和毅の北京五輪出場についても、TBSがもっとも煽っていた。同局はまさに、“亀田幻想”を作り上げてきた共犯者なのだ。
※以下、「サイゾー」2006年8月号より抜粋
プロ世界一より難しい五輪金メダル
この三男坊、兄2人が口を揃えて「天才」とたたえ、父親の史郎氏は「兄弟の中で、いちばんセンスがある」と断言するほどの逸材。この和毅クンの当面の目標は、2008年開催の北京五輪で金メダルを獲ることだという。
この「金メダル宣言」は、ことあるごとにマスコミでも取り上げられてきた、いわば和毅クンの代名詞。とはいえ、これは大変なことなのである。
「アマチュアは、トーナメント制で、プロのように、プロモーターであるジムに有利なマッチメイクなどできない世界。問答無用でさまざまなタイプの選手と戦うことになるため、真に強い選手しか生き残れないんです」
と語るのは、某有名ボクシングジムのオーナーだ。
「モハメド・アリは言うに及ばず、シュガー・レイ・レナード、デラ・ホーヤ、レノックス・ルイス……と、昔からプロで破格の成功を収める選手は、まずメダリスト。五輪で金メダルを獲るということは、プロで複数階級を制覇するより難しいかもしれない」(同)
そこまですごいことを成し遂げようとしていたのか! こうなったら、和毅クンには日本のためにも頑張ってほしい。
びっくり! 和毅選手の前に、“実力”よりはるかに高い壁
ところが、ここで大問題が発覚! アマチュアの競技規定にある「オリンピック・ゲーム、アジア競技大会、アジア選手権大会等は17歳以上でなければ参加できない」という点に、和毅クンが引っかかるのではないかというのだ。
和毅クンは1991年7月12日生まれ。北京五輪は、08年8月8日から開催されるから、ぎりぎりだが17歳にはなっている。ただし、五輪に出場するには、それ以前に厳しい予選を勝ち抜かなくてはならない。この予選に関しての年齢規定は、どうなっているのか?
「もちろん、17歳以上でなければ出場できません」と説明するのは、日本のアマチュアボクシングを統轄する、社団法人日本アマチュアボクシング連盟。
「アジア予選は一次、二次、三次とありますけれど、三次だって五輪の年の前半には終わってますから、五輪直前に17歳になるというのでは無理です」
そんな~。本人も家族も出る気マンマンだが、なんとかならないの?
「無理ですね。年齢規定は、ボクシングという過酷な競技において、少年を保護するためのものです。そもそも五輪代表とは、全日本・国体などのタイトルを獲るなどして強化選手に選ばれ、さらにアジア選手権などで良い成績を残した上で選出されるんです。亀田選手のように、そういったシビアなキャリアを積まず五輪代表に選出ということは、ちょっと考えられませんね」
なんと、亀田和毅、早々と北京五輪出場ならず! しかし、これでは中学校にもほとんど行かず一生懸命練習している(それも問題アリだが)和毅クンが、かわいそうすぎはしまいか?
そもそも父親の史郎氏は、世間を煽るだけ煽っておいて、この事実を知らなかったとでもいうのだろうか。本気で息子を五輪の舞台に立たせたいと思っていたのなら、少しは調べておくべきだと思うのだが……。
(双田譲治)
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