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柳先生激怒!「en-taxi」編集部は関係修復に躍起!?

20071012_entaxi.jpg「創」の連載ページ。思いが赤裸々に綴られている。

 先日10月1日の記事にてお伝えした、芥川賞作家・柳美里先生が、福田和也、リリー・フランキー、坪内祐三らと並び、「責任編集」を務めてきた扶桑社の文芸誌「エンタクシー(en-taxi)」の責任編集を降りた件について、その後、別の雑誌「創」(創出版)にて詳しい経緯を説明した。

 以下、「創」11月号の柳先生の連載「今日のできごと」より抜粋。

事の発端は、6月21日に観た阿佐ヶ谷スパイダースの「少女とガソリン」を、「今日のできごと」でクソミソに貶したことでした。(中略)阿佐ヶ谷スパイダースの製作者から、チケット購入の電話をしてくださった『日経エンタテインメント!』の編集者に抗議のメールが届いたのです。

20071012_entaxi2.jpg「創」2007年11月号

「(中略)こちらから頼んで観ていただいたのならともかく、(中略)批評でも論評でもないあのような感想レベルのことを、個人的にブログに書いてしまうことに、非常に驚きました。
(中略)あの内容では配慮がなさすぎるというか。(中略)私としては看過できないことでもあり、もし差し支えなければ編集部としてのお考えをお聞かせ願いたいです」

(中略)観客は、ツマラナイ、と思ったらヤジ飛ばして席を立つし、オモシロイ、と思ったら手が痛くなるまで拍手をするもので、(中略)配慮ってなんだよ、バーカッ! しかも坪内さんや「en-taxi」の名前持ち出して抗議するなんて、(中略)無能無才の二世タレントめがッ!!

と、かなりエキサイトしているご様子。さらに、その後「エンタクシー」の責任編集を下りた経緯についても詳しく書いている。

いつもだったら、次号はAの特集でいきます、Bの小説が載ります、と知らせてくれるのに、校了月にはいっても、次号の内容を教えてくれません。もしや、と思い、(中略)メールで問い合わせたところ、

「阿佐ヶ谷スパイダースの特集は、今回9月29日発売号でやるつもりです。このこと、(中略)坪内さんの強いご同意、ご協力のもとに、進めていましたが……」」

 わたしは予定していた対談をキャンセルし、二つの連載を救済することを、壱岐さん(エンタクシー編集長)に伝えました。そして、責任編集から名前をはずすことおを決断しました。

――責任編集って、なんなんでしょうか?

 この経過を見る限り、柳先生と「エンタクシー」編集陣との間の亀裂はかなり深いようだ。編集部も柳先生の性格を考えれば、黙って話を進めたりしたらどうなるか予想くらいできたと思うのだが……。

 この一件について、「エンタクシー」編集長の壱岐氏にコメントを求めたところ、

「僕はこの件についてはコメント一切しないよ。柳さんが(ブログ等に)いろいろ書くのは自由なので、それについては肯定も否定もしません」

と、あまり触れられたくない様子だった。また、別の編集者に、今後柳先生の連載があるかどうか尋ねてみたところ、

「連載は続けます。編集部としてはそのつもりでいます」

と、強く言い切った。どうやら、編集部としては関係を修復したい考えのようだ。「エンタクシー」9月29日発売号の編集後記にて壱岐編集長が「四年半続いてきたen-taxiが、ある大きな局面に立たされている」と書いていることからも、柳先生が同誌にとって非常に重要な存在であることは間違いない。

この二者間の関係性が今後どのようになっていくのか、ヘタな小説よりも面白い展開になるかもしれない。
(編集部)

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最終更新:2008/06/09 19:36
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