先細りする「芸能スクープ合戦」の舞台裏
チュートリアルの徳井義実とバトミントン界のアイドル「オグシオ」の潮田玲子の熱愛を、8月21日付けの1面で報じた「スポーツ報知」に対して、業界内からは嘲笑する声が挙がっているという。
競合するスポーツ紙記者のコメントはおおよそこんな感じだ。「あのカップルで1面に持っていくなんて報知の上層部はどんな神経をしているんだろう」「しかも2人とも交際を否定したからね。単なる飛ばし記事じゃないか」「スポニチ、日刊のスクープ合戦に対する意地みたいなものでしょう。情報に裏付けはないよ」などなど。
ご存じのように、今夏のスポーツ紙の熱愛スクープ合戦は、猛暑並みにアツかった。だが、どこもスクープ獲得の舞台裏は、ジャーナリズムとはほど遠いものばかり。
スポニチの「ダルビッシュとサエコ」結婚報道は、ダルビッシュのタレント活動をサポートする某レコード会社と某大手芸能プロのリークによるものと言われているし、日刊スポーツの「長澤まさみと二宮和也」熱愛報道は、スポニチへの対抗心から、確証がないまま記事化された。やられたらやり返せと、スポニチがスクープした「中居正広と倖田來未」熱愛報道は、倖田が所属するエイベックスとジャニーズ上層部による「話題づくり」という見方がもっぱらだ。さらに東京スポーツは、小池栄子とプロレスラーの坂田亘の婚約報道をスクープした。
そして、報知による今回のスクープだったが、「徳井と潮田ですからね。普通は1面としては弱いネタだけど、スクープ合戦自体がテレビで取り上げられていましたから、それに便乗する形で無理をした感じです。報知の芸能デスクは先週末、TBSの『アッコにおまかせ!』に出演して、『うちも黙っていない!』と反撃宣言してましたからね。信ぴょう性が低い情報だったけど、引くに引けなかったのかもしれません」(スポーツ紙記者)
ちなみに22日には、今度はサンケイスポーツ紙が「鈴木紗理奈がミュージシャンと来春に結婚」というスクープを芸能面トップ記事で扱った。「サンスポは報知と違って冷静ですね。紗里奈ごときでは1面は無理という判断が働いている」(同)
野次馬としては、スクープ合戦がこれ以上先細りにならないことを祈りたい。(高瀬 玄/「サイゾー」9月号より)
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