『フリースタイルダンジョン』モンスターたちの“危機感”と、ぶつかり合う価値観が証明するヒップホップの多様性
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『フリースタイルダンジョン』テレビ朝日
「お前のスタイルが王道になっちまうんだったら 今後バトルの熱は相当冷める それが正義だって言うHIP HOPシーンなら 俺は抜いた刀をそっと収めるよ」
ライム至上主義の“隠れモンスター”FORKが美しい韻を踏む。
それに対し、パンチラインを最優先するチャレンジャー・NAIKA MCが返す。
「そっと収めて帰れよじゃあ 別に韻だけじゃなくても勝ち上がる」
「確かに韻はヤバい でも何もできなくてもできることを証明したい」
韻とパンチライン。まさにスタイルとスタイルのぶつかり合い、“スタイルウォーズ”だった。
3rdシーズンのREC5に突入した『フリースタイルダンジョン』(テレビ朝日系)。このシーズンからは3人のチーム制になったが、REC5の最初のチャレンジャーは「TEAMパンチラインフェチズ」。
その名の通り、巧みに韻を踏むよりも強烈なパンチラインを優先するNAIKA MC、崇勲、TKda黒ぶちの3人だ。
『フリースタイルダンジョン』は、フリースタイル(即興)のラップバトル番組。チャレンジャーは、般若をラスボスとする7人のモンスター(&隠れモンスター)と対戦し、5つのステージをすべて勝利すると賞金100万円がもらえるというルールだ。
前回の収録であるREC4は5チームが挑戦したが、放送はわずか3週。なぜなら、モンスターが圧倒したからだ。初戦でサイプレス上野が敗れた以外は、モンスター側がすべて勝利した。
そこには、現在のフリースタイルブームともいえる状況へ、そのブームを牽引しているといって過言ではないモンスターたちの危機感があったのではないだろうか?
地道に続けられていたフリースタイルバトルの大会や『BAZOOKA!!!』(BSスカパー!)の「高校生ラップ選手権」を経て、地上波の『フリースタイルダンジョン』が盛り上がったことで、フリースタイルバトルは、ひとつのブームとなった。
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