「ネオヒルズ族のなかにも、本物のIT起業家がいたんだってことを証明したい」元ネオヒルズ族・久積篤史の新事業とは?
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「ネオヒルズ族」という単語が一世を風靡したのは2013~14年にかけて。「秒速で1億稼ぐ男」与沢翼を筆頭に、派手な暮らしぶりがメディアの話題をさらったものの、同年に起こった与沢翼破綻をきっかけに、あっという間に終局を迎えた。まさに、驕る平家も久しからず……現代の成金たちの栄華は泡と消えた。
あれから2年、「ネオヒルズ族」としてその名を轟かせていた久積篤史は、現在も着々とビジネスを行っている。情報商材界からSNSへと活動の場を移した彼は、いったい、SNSにどんな可能性を見ているのか? それは、ネオヒルズ族再興を意味するのだろうか? 多忙な日々を送る久積氏を直撃した。
──久積篤史さんといえば、与沢翼さんとともに、ネオヒルズ族として世間を賑わせていました。当時は、どのような日々だったのでしょうか?
久積篤史(以下、久積) 当時、ネオヒルズ族のビジネスは主に情報商材で、与沢さんなどは1週間で1億近くの売上を立てていました。僕も、当時から六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズで派手な生活をしていたんです。ただ、僕は情報商材に抵抗があり、2013年12月に引退を宣言したんです。
──華やかなネオヒルズ族から突如としての引退は、勇気のいる決断ですね。
久積 僕が上京した目的は、上場企業をつくるということでした。ヒルズに住むことにはもちろん憧れではありましたが、目的ではなかったんです。当時から、ネオヒルズ族=情報商材と怪しまれていましたよね。そこで、堀江貴文さんがライブドアを作ったように、新しいビジネスやウェブサービスをつくって世間を見返してやりたいと思っていたんです。
──電撃の引退から3年を経て、現在、企業とSNS上のインフルエンサーをマッチングするサービス「Lim」を今年11月からローンチしています。これはどのようなサービスなのでしょうか?
久積 そもそも、「インフルエンサー」とは、ユーチューバー、ブロガー、インスタグラマーと呼ばれる、SNSの中でとても強い影響力や発信力を持っている人々のこと。彼らは、有名なだけではなく桁違いの集客力があります。そんな彼らを集めることによって、ひとつの新たなメディアが生まれると考えたんです。現在、「Lim」含め、我々のもとでは、400人あまりのインフルエンサーとともに活動しています。
──どれくらいのフォロワー数が、インフルエンサーになる目安でしょうか?
久積 ジャンルや分野にもよりますが、1万~10万あまりですね。ただ、僕はフォロワー数を見ていません。それよりも、いいねやコメントやRTといったアクション数やエンゲージメントを見ることが大事。投稿といった情報を発信することによって、実際にどれくらいの人を動かしているのかが最も重要なんです。
──インフルエンサーの人々は、どのような肩書の人が多いのでしょうか?
久積 例えば、雑誌の休刊によって活動の場がなくなってしまったモデルがいます。彼女にファッションやコスメといった情報を発信してもらうと、多くの人々を動かすことができる。また、「あさにゃん」というギャル系DJは、『MIMIMI』という海外を中心にバズっている動画を踊ってみたところ、拡散し、800万回あまり再生されました。これをきっかけに、CDもリリースしているんです。
──では、インフルエンサーになるためのポイントは?
久積 与沢さんは、かつて「突拍子もないことを3カ月に1回やれ」と言っていましたね。僕自身もビジネスに強いインフルエンサーですが、ビジネスだけでなく与沢翼作詞で歌手デビューしたり、DJデビューをすることで、ヤフーニュースや、欧米のヤフーニュースでも取り上げられたりしています。また、モデル・ダンサーで男性経験100人超えを公言する立花亜野芽(あやめ)は、いきなり髪型を坊主にして世間のインパクトを獲得。その効果で『有吉ジャポン』(TBS系)にも出演しています。
──そんな影響力を持っていたら、企業も放っておかないですね。
久積 海外では、すでにインフルエンサーを活用したビジネスが展開されています。今後、ウェブマーケティングにおいて、欠かせないものとなっていくでしょうね。ただリリースを配信するだけでなく、インフルエンサーの手で拡散されることによって「口コミ」として多くの人々にアピールすることができるんです。
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