「嵐・櫻井翔の情報も!?」悪質詐欺が横行するベネッセ個人情報流出の余波
#事件
通信教育大手ベネッセの顧客、約2,000万件の個人情報が関連会社の従業員によって外部に売られていた問題で、この事件に便乗した悪質な詐欺業者が現れていることが分かった。
7月上旬から国民生活センターなどで確認された被害報告によると、全国各地で「流出させられた名簿から削除する作業を代行します」という話を持ちかけ、手数料として2~3万円を求める営業電話が相次いでいるという。
この電話を受けた雑誌編集者によると「朝の忙しい時間にかかってきて、自分の個人情報がベネッセの流出事件で含まれていると言われた。思わず、削除してほしいと依頼しかけたけど、高い費用を聞いて怪しいと思い、電話を切った」という。
この編集者は過去にベネッセの通信教育を利用したことはなかったが、流出したものは通信教育の顧客以外にも、資料請求などで集まっていた情報もあるようだ。
今回流出が発覚したのは、IT企業「ジャストシステム」からのダイレクトメールを受け取った顧客から「個人情報が漏洩しているのではないか」という問い合わせが急増したこと。結果、関連会社の元システムエンジニア、松崎正臣容疑者(39)が不正競争防止法違反で警視庁に逮捕された。調べでは同容疑者が業務を装ってデータベースから情報を持ち出し、名簿業者に数百万円で売っていたことが判明。これを購入したのが「ジャストシステム」だった。
名簿業者には「オプトアウト」という制度が義務付けられ、申し出があれば情報を削除しなければならないが、今回の場合は被害者が名簿業者を特定することが難しく、実際にはオプトアウトすることは不可能。こうした盲点を悪用したのが今回の詐欺商法で、複数の被害者が「どの名簿業者への削除を代行するのか教えろ」と問い詰めても、業者は答えられずに電話を切ったというから、削除代行をうたって金を集めても、実際には代行作業は行っていないものだとみられている。
「国民生活センターに問い合わせると、ひどいところでは同じ人に複数の詐欺業者から電話があったらしいので、流出名簿を持っている業者が自らやっているのではないかという疑いもある」(前出編集者)
まだ実際に業者に手数料を支払ってしまった被害があるのかは分かっていないが、いずれにせよこうした被害も含め、情報流出の余波はこれから拡大するものと思われる。
また、ベネッセを利用した著名人も数多くいることから、芸能人らの個人情報を一挙に入手できるとして購入を求める者も続出。一説には広末涼子や松浦亜弥、元プロ野球の清原和博らの情報もあるというが、とりわけ白熱しているのはジャニーズファンで、過去にベネッセのCMに出演していた櫻井翔の情報もあるというウワサが広まり、「10万円でも買う」とネットに書き込むファンが出てくる始末だ。
ベネッセは今回の件に対し、補償金を200億円ほど用意したというが、被害者の数で割れば1000円ほどにしかならず、事態は悪化する一方だ。
(文=ハイセーヤスダ)
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