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「2ちゃんねる」個人情報流出で加速する“ネット書き込み逆探知ビジネス”の世界

a0002_002256.jpgイメージ画像(「足成」より)

 「2ちゃんねる」の有料閲覧サービス会員の個人情報7万4,000人分が流出した件が波紋を呼んでいるが、なんと「誰が書き込んだか調べる」という“逆探知ビジネス”が登場している。

 この仕事を始めたのは大阪のビジネスコンサルタント業者で、以前から掲示板の中傷などネット被害に対応をしてきたが、ここにきて「2ちゃんねる」の投稿者の特定を求める依頼が急増。そこで9月から専門チームを組んだという。

「2ちゃんねるは運営者が情報開示に応じないので有名ですが、きちんとした方法をとれば可能なんです。運営者に開示の責任が問われないことを説明して交渉するか、もしくはサーバー管理者やインターネット回線の提供会社に協力を要請できます。開示されれば、接続されたIPアドレスから契約者を特定。拒まれた場合は、裁判所経由で命令を出させることができます」

 ただ、今回の流出で、こうした正規の手法をとらないで発信者を特定する業者も続出しているという。

「ネット関連に強い探偵業者が、グレーな手法で発信者を特定していますね。この場合、グレーなやり方をしているので、後に損害賠償を求める裁判などになった際、表に出せる客観的な証拠がない場合がありますが、探偵業者はずる賢く、投稿者に被害者との和解交渉を持ち掛けて仲介料をせしめるんです」(同)

 つまり、探偵業者は投稿者に「あなたが書き込んだことは分かっている。和解に応じないなら裁判を行うが、すべて表沙汰になってもいいのか」などと言って、直接の損害賠償を請求するという形だ。

「身に覚えがあれば、表沙汰にしたくない大半の投稿者は、この話に応じるそうです。場合によっては足元を見られて、かなり高額な和解金を提示されているようです」(同)

 こうしたビジネスを加速させたのが今回の流出事件で、投稿者のメールアドレス、クレジットカード番号と名義、登録住所、電話番号、登録時のIPアドレス、投稿内容などが流出している。当初はこれらがそれぞれバラバラに流出していたというが、現在では一部業者がマッチング。前出のビジネスにも応用できるよう、データをまとめているという話だ。

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