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「ビジュアルばかりが注目され……」アルガルベカップ“惨敗”なでしこジャパンの不確かな未来

nadeshiko417.jpg『撫子のキセキ なでしこジャパン&
ヤングなでしこメモリアル写真』
(東方出版)

 先頃、ポルトガルで開催されたアルガルベカップで5位という成績に終わったサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」だが、前回が準優勝、前々回が3位であったことを考えると、今大会の戦績は「惨敗」と言っていいかもしれない。今大会の不振は、W杯優勝、ロンドン五輪準優勝と実績を重ね、田中陽子(INAC神戸)や仲田歩夢(同)といった美形の“ヤングなでしこ”も台頭して盛り上がる昨今の女子サッカー人気に水を差しかねないのだが……。


「今回は澤穂希(INAC神戸)や宮間あや(岡山湯郷Belle)といった主力を招集せず、若手主体のメンバーで臨んだために持ち味のパスワークも影を潜め、戦い方が不安定なものに終始していましたね。また、今大会で露呈したのは、なでしこジャパンの選手層の薄さです。澤や宮間ら大黒柱が抜けると、とたんに戦力が落ちてしまう」(スポーツ紙記者)

 なでしこジャパンが世界的な強豪といっても、必ずしも盤石というわけではない。主力メンバーが不在だと、中堅レベルの凡庸なチームに成り果ててしまう。澤や宮間らも、いつまでも代表に選出されるというわけではないのだ。

「特に、澤なんて年齢的にも代表引退が間近でしょうからね。次代を担う新戦力が台頭してこなければ代表の強化もなされず、女子サッカー人気も一過性のものになってしまいかねません。その意味では、今回のアルガルベカップで若手を数多く招集したのは英断と言っていい。期待の若手といえども、国際経験という実戦を積ませて、代表の戦術にフィットさせないと、いつまでたっても世代交代は図れませんからね。ただ、それなりの結果を残せないと、せっかくのブームの火を消してしまいかねないのがつらいところでしょうが」(同)

 まさに“痛しかゆし”といった状況なのだろうが、継続的に強いチームを作るためには若手の積極的登用は必要不可欠。ビジュアルばかりが注目されがちなヤングなでしこだが、リーグ戦での奮起も促したいところだ。

最終更新:2013/04/17 16:00
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