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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 「今でしょ!」タレント化の功罪
テレビ辛口研究所

「今でしょ!」林修先生タレント化の功罪を「東進ハイスクール」に聞いた

mfbfp0e2.jpg『いつやるか? 今でしょ!』(宝島社)

「いつやるか、今でしょ!」

 このフレーズ、もともとは東進ハイスクールのCMで林修先生が使っていたもので、あまりのインパクトの大きさから、ネット上をはじめ、さまざまな場面で使われるようになった。

 その後、パロディとして、トヨタの車のCMで林先生ご本人が登場する「いつ買うか、今でしょ!」がスタート。

 さらに、LINEでスタンプが登場したり、林先生の著書『いつやるか? 今でしょ!』(宝島社)が出版されたり、3月11日には『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)のテレフォンショッキングにも出演することが決定しているほどの「旬の人」だ。

 いまや子どもからお年寄りまで知っている有名人であり、このフレーズはすでに「一発ギャグ」にもなりつつある。都内のある主婦はこんなエピソードを語る。

「小学校で、先生がけじめのない子どもたちを説教する場面で、うっかり『もうじき中学生になるのに……君たちはいったい、いつやるの?』などと口にしてしまったところ、子どもたちは一斉に『今でしょ!!』とノリノリで答えていました(苦笑)」

 それにしても大変な人気だが、こうした幅広い活躍ぶりを、東進ハイスクールではどのように受け止めているのだろうか?

 本来カタい印象がある教育業界において、有名講師のさまざまな分野への進出はどのようなメリットがあるのか? 東進ハイスクールに聞いてみたところ、広報部が書面で以下の回答をくれた。

「『今でしょ!』という、林先生の言葉が多くの人に好感を持たれ注目されていることは本当にありがたいことと思っています。あの言葉は、電通のクリエイターが林先生の授業を100時間近く見た中からキラリと光る場面を探し出し、切り取ったものです」

 この言葉が最近になって名セリフとして注目されるようになった背景には、「『決断しない』あるいは『先延ばしにする』といった、社会的風潮に対する不満があると考えています」という返答だ。

「しかしながら、先生の本当の良さは、現代文を明快に読み解く力を身につけさせてくれる優れたノウハウと指導力、そして多くの受講生に勇気を与える、情熱あふれる授業にあります」

 林先生が東大法学部卒であることもよく知られているが、「指導力」についても毎年多くの東大受験生を合格に導いており、難関大受験生からは圧倒的な支持を受けている。

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