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戸田恵梨香『大恋愛』が『紅の豚』に惨敗……視聴率1ケタ転落で大丈夫?

TBS系『大恋愛~僕を忘れる君と』番組公式サイトより

 戸田恵梨香が若年性アルツハイマー病に冒されていく難病ドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)も第4話。視聴率は9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、初めての1ケタ転落となりました。裏の『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ系)では、みんな大好き『紅の豚』が12.5%と、相変わらずの強さを見せています。

 とはいえ、このドラマは面白いので張り切って振り返りますよー。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■絶妙だった第1話の“暴走”ぶり

 さて、このドラマの第1話では、戸田恵梨香演じる尚ちゃんがエリート精神科医の井原先生(松岡昌宏)と結婚寸前にもかかわらず、真司くん(ムロツヨシ)に“運命”を感じ、猪突猛進していく様が描かれていました。その猪突な猛進ぶりがあまりに盲信的というか、「この女、大丈夫かよ」と思うくらい常軌を逸した行動だったので、このレビューでも以下のようなことを書いていました。

「この大暴走もまた、アルツハイマー病の症状のひとつとして描こうとしているのかもしれない。認知障害によって、物忘れだけじゃなくて、尚さんの中での倫理観や道徳観、広く言って常識みたいなことが歪んでいるのかもしれない。恋もまた心の病だなんていいますけど、尚さんの病気による現状に対する認知の歪みが『憧れの小説家と出会った』という一時的なトキメキを増幅させているという、本当の意味での『病気としての恋』を描こうとしているのかもしれない」

 で、今回はそんなお話になりました。といっても、実際に尚ちゃんの恋が「病気のせいだった」という事実が描かれたのではなく、真司くんが「おまえのオレへの恋は病気のせいなんじゃねーの?」と疑いを持ってしまった、というお話。真司くん自身、超絶美人に言い寄られて気分よくなりつつも、その強烈な好き好きビームに違和感を覚えていたんですね。脚本的にも、戸田恵梨香のお芝居も、ギリギリ絶妙に「変かもしれないけど、変じゃないかもしれない」ラインを突いていたと思います。お見事。

 展開としては、今回ストーリーはあまり進んでいません。

 前回、真司くんに抱き着きながら「好き、侑市さん……(井原先生のこと)」と口走ってしまった尚ちゃん。真司くんは「まあしょうがないよね」的な対応でしたが、やっぱり眠れぬ夜を過ごしました。

 しばらくは今まで通りイチャイチャと過ごしていた2人でしたが、MCI(軽度認知障害)の診断を受けている尚ちゃんにとって、主治医である井原先生は、とっても頼りになる存在です。その存在感が日増しに大きくなるにつれ、真司くんの嫉妬心が爆発。ついに「この前、オレのこと“ユウイチサン”て呼んだよ」と、言ってはいけないことを言ってしまうのでした。

「あたしは病気なの、いちいち文句言わないでよ、陰険だよ」

 そう尚ちゃんに言い返された真司くんが、

「そもそも、オレとのことだって、病気のせいで恋に落ちたと思い込んでるだけじゃないの? 病気と恋がごっちゃになってんだよ」

 などと、さらに言ってはいけないことを言って、尚ちゃんはアパートを飛び出してしまいます。

 すると、道端に井原先生が、なんか立っています。そのころ、かつての婚約者だった尚ちゃんと似たタイプの女性とお見合いし、いい感じになっていた井原先生ですが、ふと気づいたようです。

「尚に僕が必要なんじゃない、僕に尚が必要なんだ」

 尚ちゃんは、そんな井原先生の言葉に心が動かないわけでもなさそうですが、きっぱりと「ごめんなさい」して真司くんのアパートに舞い戻ります。

「さっきはごめんなさい、あたし病気だから真司に夢中になったんじゃないよ」

 改めて熱烈に告白する尚ちゃんを遮り、真司くんは「別れよう」と告げるのでした。病気の人が「病気だからあなたに夢中になったんじゃない」と言い張ったって、もう真司くんの胸には響かないようです。次回へ。

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