ドルガバ“世紀の大炎上”の後始末……「余罪」がボロボロ出てきて、日本市場も絶望的
#炎上
イタリアの高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」(以下「ドルガバ」)が、中国人を侮辱する宣伝動画を公開したことで、中国国内で批判の声が一斉に噴出。デザイナーのステファノ・ガッバーナとドメニコ・ドルチェが謝罪したが、騒動は収まる気配がない。すでに中国の大手通販サイトからドルガバの商品が一斉に消えるなど、大きな影響が出ているが、これが日本にも伝播しそうだ。
騒動のきっかけとなったのは、ドルガバが上海で開催を予定していたショーの宣伝動画だ。その内容は、中国人女性が箸でピザを食べようとしているもので、中国人から「バカにしている」と怒りの声が殺到。さらにステファノ・ガッバーナがインスタグラムのDMで、これを非難する発言をしているような画像が流出したことが火に油を注ぎ(本人はアカウントがハッキングされたと釈明)、予定されたショーが中止されたほか、中国出身の著名芸能人が一斉にドルガバを一切使用しないと宣言するなど、多大な影響が出ている。中国事情に詳しいフリーライターが語る。
「今回の騒動に対する中国の対応は速かったです。動画がネットで話題になってわずか2日ほどの22日には、ESサイトのシェアで圧倒的1位の『天猫』と2位の『京東』からドルガバの商品が消えました。中国人のブランド好きは並大抵ではなく、選ぶ商品は、自慢しやすいようにブランドロゴが目立つのが絶対条件。『D&G』のロゴが特徴的なドルガバはもちろん、アルマーニやヴェルサーチなど、イタリアブランドはとりわけ人気があります。しかし今回の騒動は中国のネット上で猛烈な勢いで拡散していて、パロディ動画なども出回っているので、もう未来永劫ドルガバは中国では商売できないでしょう」(中国事情に詳しいフリーライター)
この騒動に敏感に反応したのが、中国人と同じく箸を使う日本人だ。ニュースサイトの運営に携わり、日本のネット事情に詳しい編集者が語る。
「箸を揶揄されて腹を立てた日本のネットユーザーがドルガバについて調べたところ、ステファノ・ガッバーナが今年4月に、ブランドの将来について尋ねられ、『日本人デザイナーなどにドルチェ&ガッバーナの服をデザインしてもらいたくない』と発言していたことがわかりました。さらにドルガバの2016年のポスターでは、白人がフォークでパスタを食べているのに対し、東洋人が手で食べる写真が使われており、『これもアジア人差別ではないか』との声が一気に広がっています。こうなるとネットユーザーは執念深く、芸能人がドルガバを買ったり使ったりしていることをSNSで漏らせば、それだけで批判に晒されることになるでしょう。『2度と買いません』というコメントも見られますし、もはや中国だけの話では収まりません」(ネット事情に詳しい編集者)
「たかがアジア人」と思ったかどうかは知らないが、中国と日本を合わせれば、その市場はおよそ15億人。ネットではこれまでも数多くの炎上事件があったが、スケールという意味で史上最高クラスの炎上になりそうだ。
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