「従業員が生臭すぎる……」豊洲市場に近隣住民から苦言、東京五輪への影響も?
#東京五輪 #豊洲市場
すったもんだの末、築地市場が豊洲に移転して1カ月足らず。開場当初、近隣住民から苦情も上がっていた市場関係車両による慢性的な渋滞は緩和傾向にあるとされている。その一方で、今度は豊洲市場が公共交通機関に与える影響に、一部周辺住民から不満の声が上がっている。
豊洲市場からもほど近い、有明のタワーマンションに暮らす30代の主婦はこう話す。
「平日の昼過ぎくらいにゆりかもめに乗っていると、魚のうろこや血が付いたようなゴム長靴を履いた市場関係者が、市場前駅から乗り込んでくる。運悪く同じ車両に乗り合わせると、これが魚臭くてしょうがない。ゆりかもめの利用者の間では有名な話です。同じマンションに住む妊娠中の女性は、つわりがひどくなるので、乗車を避けているそうです。そのため、『市場が魚臭いのは仕方ないにしても、作業着や長靴を履き替えるくらいの配慮はしてほしい』と、市場に要望を伝えたところです。私たちが住みたいのは潮風が薫るウォーターフロントであって、生臭い魚河岸の街ではないんですよ」
付近の分譲マンションの住人らが集うネット掲示板などでも、市場開場後に、周辺で魚臭さが漂うようになったことを指摘する書き込みが確認できる。開場前には、豊洲移転を歓迎する声が多数だったのとは対照的だ。
時事問題に詳しいフリーライターの奥窪優木氏も「確かに車両内で、魚市場特有の臭いを感じたことがある」としたうえで、東京五輪への影響について、こう指摘する
「個人的にはそれも情緒のひとつだと思いますが、多くの外国人は日本人よりも魚の生臭さにずっと敏感です。ゆりかもめ沿線には、トライアスロンやビーチバレーの競技会場となるお台場や、メインプレスセンターが置かれる東京国際展示場などがあり、五輪開催期間には多くの外国人がゆりかもめを利用することになる。魚の臭いが苦手な一部の外国人に、ネガティブなイメージを持たれてしまう可能性はあるでしょうね」
かつては築地周辺でも魚の臭いは盛大に漂っていたはずである。ただ、戦前からの歴史ある築地市場に対し、「魚臭い」と苦言を呈する近隣住民はまれだっただろう。しかし豊洲市場はまだまだ新参者。周囲に対するそれなりの配慮も必要かもしれない。
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