トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > カルチャー > 本・マンガ  > 「an・an」セックス特集は誰得の企画か

いよいよ来年で30周年……恒例「an・an」の“セックス特集”は誰得の企画なのか

「an・an No. 2114」(マガジンハウス)

 1年に一度の楽しみといわれる「an・an」(マガジンハウス)のセックス特集号が今年も発売され、話題となっている。女性誌である「an・an」のセックス特集は1989年に始まった人気企画。初めてセックス特集を掲載した号では、耽美な金子國義のイラストを表紙に「セックスできれいになる」というタイトルを打ち、話題になっていた。

 それまで「an・an」といえば、ファッションを中心にはやりのお店やライフスタイル提案型の記事を掲載するオシャレな女性向け情報誌。人気雑誌の組んだ挑戦的な特集は、男女雇用機会均等法の施行もあり女性のライフスタイルの変化が注目されていた中で、大いに話題となった。

 この号が社会現象となったためか、翌90年のセックス特集では表紙に「話題騒然!」の文字も。当時の編集部としては、してやったりということだったのか。

 それから30年を迎えようとする「an・an」の恒例特集。2018年の特集ではAAAの西島隆弘が、耳キスをしている写真を表紙に「愛とSEX」のキャッチが踊っている。記事ページでは、これも恒例となった読者のSEX白書のほか「もっと感じるSEXテクニック」などの言葉も。

 経験に裏打ちされた洗練された記事といえる「an・an」のセックス特集。だが、もはや時代はネットへと移行している。そんな中で、紙の雑誌ベースでのセックス情報に、まだ価値があるといえるのか。

 都内の書店で売れ行きなどを聞いてみると、こんな答えが。

「毎年『an・an』が、もっとも売れるのは、セックス特集号です。女性はもちろんですが、男性も購入しますし、カップルで買っていく人も多い印象です。男女間でカジュアルにセックスについて語り合える、またとない手段となっているのではないでしょうか」

 いくらセックスの情報が入手しやすくなったとはいえ、男女間にあっては恋人同士でもフルオープンで話題にするのは躊躇するところ。だが「『an・an』読んだ?」という形であれば、話題にしやすいということか。

 いまだ例年「an・an」は、セックス特集号がもっとも売上がよいという。ともあれ書店にとって得する企画と言うことか。
(文=大居候)

最終更新:2018/09/03 23:00
ページ上部へ戻る

配給映画