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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 月9視聴率ダウンはフジの悪癖が要因!?

『コンフィデンスマンJP』録画視聴率はいいのに……リアルタイム視聴率は1.7%減! フジの悪癖が要因か!?

『コンフィデンスマンJP』公式ホームページより

 4月16日に放映された『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)の第2話、リゾート王編。

 まずは、その内容をおさらいする。冒頭のミッションで命の危機に瀕したボクちゃん(東出昌大)がダー子(長澤まさみ)と決別宣言。ボクちゃんは仲居として働き始め平穏な日々を送るも、勤め先の老舗旅館が桜田リゾート社長・桜田しず子(吉瀬美智子)に買収されそうになる。旅館の若女将(本仮屋ユイカ)に惚れたボクちゃんは、ダー子に助けを求める。ダー子は桜田リゾートのインターン生として、桜田社長に近づき5億円を騙し取ろうとした。

 以上が第2話の大まかなあらすじ。第1話以上に各キャラクターの魅力が出ていて楽しめたが、平均視聴率は1.7ポイント減の7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東平均/以下同)。第1話の録画視聴も合わせた総合視聴率は15%を超えているものの、リアルタイム視聴率は芳しくない。第2話の見どころを押さえつつ、低視聴率の要因にも触れていきたい。

(これまでのレビューはこちらから

◆古沢良太脚本に潜む、低視聴率の落とし穴?

 ロシアンマフィアからの騙し取り失敗から始まる冒頭の掴みは悪くなかった。ダー子たちのミッションが失敗に終わる事もあるという提示は、最終話までの緊迫感を高めるだろう。

 傲慢な女社長に対して、「なんか仲良くなれそう」「オイラ女もイケるよ」と、予想の斜め上をいくダー子の台詞も古沢良太ならではで、クスっと笑えた。

 強いて言えば、悪人から奪った金を困っている人に渡す義賊的な側面の描き方に視聴率低下の要因がある。第1話では作中ほとんど出ない団子屋を救い、第2話で助けた旅館の女将も男を手玉に取る清純風ビッチ。助ける対象を可哀想だと思えなければ、ダー子たちの奮闘を応援する気持ちが半減してしまう。『半沢直樹』(TBS系)であれば、家族や友人に優しい同僚を鬱病にまで追い込んだ上司に倍返しする堺雅人の姿が格好良く見えたし、応援もできた。

 同じ堺雅人主演で古沢良太脚本のドラマといえば『リーガルハイ』(フジテレビ系)。平均視聴率が今より高い2012年とはいえ、2ケタ視聴率から1ケタに落としたことはなかった。個性的な主人公に振り回される常識人という構図は、『コンフィデンスマンJP』も変わらない。ボクちゃんがダー子に翻弄される姿は、古見門(堺雅人)と黛(新垣結衣)の関係を彷彿とさせる。

 違いがあるとすれば、『リーガルハイ』は各話見る側にとって身近な事例を取り上げていた。冤罪や離婚など、自分たちがその危機に直面する可能性がある。助けられる側にも共感ができた。リゾート王から旅館を買収される危機に視聴者は自己投影して不安を感じるのだろうか? 近年のフジテレビドラマ特有の視聴者に寄り添わない悪い癖が出ている。

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