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日刊サイゾー トップ > エンタメ > スポーツ  > サッカー誌編集長が、テレビで赤っ恥

サッカー専門誌編集長が、テレビで赤っ恥!「だから雑誌は売れなくなる」

『サッカーダイジェスト』(日本スポーツ企画出版社)

 先日、TBSで放送された『ロシアW杯プレゼンバトル 論破×RONPA』でのサッカー専門誌編集長の質問が、サッカーファンから嘲笑されている。

『ロシアW杯プレゼンバトル 論破×RONPA』は、サッカーを語らせたら誰にも負けないと豪語するプレゼンターが集結し、プレゼンバトルを繰り広げる番組。3夜にわたって放送されるが、3月3日深夜放送の第1夜では、元日本代表の戸田和幸氏、前園真聖氏、松木安太郎氏、熱狂的なサッカーファンとして知られるタレントの小柳ルミ子が「もし自分が日本代表監督だったらどういうチームをつくるか」をベースに11人のメンバーとフォーメーション、交代選手をプレゼンした。

 一人目のプレゼンターとなった戸田氏は、リアリティある戦略を紹介する。守備の局面では5バックにして、FIFAワールドカップ2010年南アフリカ大会のように守り切る。一方で攻撃時は10年より進化させ、4バックにして前線の枚数を増やす。それは「(高い個のあるセンターフォワードのいない日本は)1トップだけでは点は取れない」からだ。

 その理路整然とした戦術で、サポーターからぶっちぎりの票を獲得した。

 だが、そんな戸田氏に対し、審査員の一人として参加した「サッカーダイジェスト」(日本スポーツ企画出版社)誌の編集長が「香川(真司)選手、乾(貴士)選手、守備に不安があるのでは?」「運動量が必要では?」と訊ねる。この質問に「サッカー専門誌の編集長とは思えない」と批判の声が上がっているのだ。

 というのも、確かに香川や乾は1対1の守備に強い選手ではないが、「人への強さを要求しているわけではない。ドルトムントを見ていても、香川が必ずプレッシングのスイッチを入れている。乾も(同じで)説明する必要はない。空間を管理しながら、ひとつ目のアタックをして、ボールを(限定して)出させれば、酒井(宏樹)や長友(佑都)が奪う」「それぞれがエリアを分担すれば、走り回る必要はない」という戸田氏の意見は、指導者のS級ライセンスを所持している人間ならではのクレバーさだ。

 なぜ「サッカーダイジェスト」の編集長はあのような質問をしたのだろうか? サッカーライターに聞いた。

「この日出演していた編集長は、スタジアムでも見かけたことありますし、海外サッカー専門の『ワールドサッカーダイジェスト』(同)にもいたはずです。ということは、今回の番組は、あくまでバラエティですから、視聴者の声を代弁した。一般層は香川や乾は守備が得意ではないと思っているでしょうから。と、もう一つ考えられるのが、意外にサッカー誌編集者 って現場の感覚とかけ離れている人も多いんです。たとえば、『守備』となるとゲームの『ウイニングイレブン』的な守備力を想像している。個人戦術やグループ戦術、さらにいえば試合でのスカウティングのポイントも理解してない。今は選手コメントのみで記事を作るので、そういった考察は不要なんです」

 前者の「一般層に向けたコメント」ならばまだましだが、後者ならば専門誌が専門的でなくなっている証左といえる。週刊だった「サッカーマガジン」(ベースボール・マガジン社)は月刊に、「サッカーダイジェスト」が月2回刊行になったゆえんが、戸田氏とのやりとりで垣間見えた気がする。
(文=TV Journal編集部)

最終更新:2018/03/08 20:00
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