誠子、ナダルへのイジリは愛? それともイジメ? バラエティ番組の“やりすぎドッキリ企画”が深刻化!
#アメトーーク! #水曜日のダウンタウン #誠子
バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)が炎上している。
2月28日に放送されたドッキリ企画に、「さすがにヤリ過ぎ」「かわいそうで不快になった」と批判が噴出したのだ。
「“『ベッドの中に人がいる』が結局一番怖い説”の検証企画で、女性お笑いコンビの尼神インター・誠子がドッキリのターゲットにされました。一人暮らしの部屋に帰ってきた誠子が、カメラに気づかず部屋着のジャージに着替えるシーンでは体にモザイクがかかり、ベッドで寛ごうとしたところ違和感に気づき布団をめくると、見ず知らずの男が登場。腰を抜かして悲鳴を上げ続ける誠子の姿が放送されました」(テレビ雑誌記者)
番組中では乳首に直接挟んだ洗濯バサミを引っ張る“乳首洗濯ばさみ”を一発ギャグに、時にナマ乳を見せることもいとわない誠子だが、
「だからといって、自室で“芸人スイッチ”をオフにした一人の女性に、トラウマ級の恐怖を与えるドッキリを仕掛けるのは、さすがにヤリ過ぎだったかもしれません。同番組は『悪意とこだわりの演出術』(双葉社)の著書もある、自主規制だらけのテレビ界にあって攻めた演出が持ち味のTBSの名物プロデューサー・藤井健太郎の番組。同著の帯には、『藤井健太郎がまとっている悪意の裏地は愛でできている』という、千原ジュニアのコメントがあり、実際にそう感じる企画が多いのも本当ですが、このドッキリに関しては“愛”が伝わりづらかったのは、その通りでしょう」(同)
また、2月1日の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)では、やはり批判を呼んだ、こんなシーンがあった。
「コロコロチキチキペッパーズのナダルの部屋に隠されていたAVのタイトルを後輩芸人に暴露させたところ、人妻・熟女ものに大きく趣味が偏っていたことが笑いを生んでいました。番組は、ナダルのセコく小狡い人間性を、仲のいい芸人が暴露するものでしたが、その本筋と、個人の性癖を暴露して笑うというのは、まったく話の文脈が違うため、後味の悪さを感じた視聴者は多かったようです。『あの部分はヤリ過ぎだった、差別やイジメを助長するのでは』との意見が、社内からも出たそうです」(放送作家)
『アメトーーク!』プロデューサーの加地倫三は、かつて仕事術について語ったインタビューの中で、「アメトーーク!の場合、ずっと攻め続けなきゃいけないという気持ちは、常に持っています」という言葉を残しているが、こちらも、今回は攻めどころを間違えたといえそうだ。
炎上を恐れ、視聴者やスポンサーの顔色ばかりうかがっていては、面白い番組ができない――というのはその通りだが、“攻めた企画”と“ヤリ過ぎ”の境界線を見誤っては、やはり面白い番組にはならないのである。
だが、その境界線へのギリギリのアプローチを真摯に続け、新しい笑いを提示しようとする芸人やスタッフをこそ、応援したくなるもの。両番組には、変わらずチャレンジングであってほしい、というのも多くの視聴者の思いだろう。
(取材・文/田畑(でん☆ぱた)豊作)
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