海賊版サイト「漫画村」に摘発間近のウワサ 本当に“戦々恐々”としている人は……
#マンガ
ここ数カ月の間に、新聞・テレビも報道するほど話題になった海賊版サイト「漫画村」。2月9日の国会予算委員会で、その名前も出るところになり、いよいよ摘発も間近とのウワサが流れている。
「これまで、ネットユーザーの間でも、運営実態が国内にあるのではないかというウワサが飛び交ってきましたが、捜査当局ではさらに運営者の特定にも至っているようです」
そう話すのは、あるテレビ局の警視庁担当記者。この悪質な海賊版サイトが注目を集めるようになったのは、衆議院予算委員会での日本維新の会・丸山穂高議員の質問。これに対して警察庁の山下史雄生活安全課局長は「著作権等の法令法違反が疑われる事案に関しては適切に対処していく所存」と回答している。
実のところ、これ以前より捜査当局では運営実態の解明に向けた動きを進めていたようである。とはいえ、まだ摘発に至っていないのは、どういう事情なのか。
「漫画村のような大規模な海賊版サイトの背景には、巨大な組織が暗躍しているのではないかと考えて、その実態を探っているようです。いずれにしても、近く動きはあるのではないでしょうか」(同)
実のところ、大規模な海賊版サイトが登場する以前には、漫画やアニメの違法アップロードは、非常にカジュアルに行われてきた。
とりわけ「まだ海外で日本の漫画やアニメがウケているらしい」と、漠然とした話ばかりだった10数年前にはそうだった。今では、大学で教員を務めている人物や、マンガ研究者、翻訳家などなどに、海外の漫画やアニメ事情などの話を聞きに行くと、話の合間に「いや、実は私も違法アップロードしてるんだよね」と、自分から話し始める人は、けっこういた。彼らの言い分は「海外では読めない人・観られない人がいるから」というものだったが。
時代がめぐって、国内外問わず、こんなに大規模に作者や出版社の日々の糧を奪う事態になるとは考えていなかったのだろう。漫画村そのものよりも、そうした人は、今、どんな気分なのか気になるところだ。
(文=昼間たかし)
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