安室奈美恵のラストツアーで異例の転売対策! 徹底したファンへの配慮に「予想以上」「見習うべき」
2月26日、日本レコード協会が主催する「第32回 日本ゴールドディスク大賞」が発表され、2017年の1年間でCDや楽曲配信などの売上金額が最も多かったアーティストに贈られる「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」邦楽部門を安室奈美恵(40)が受賞した。安室奈美恵の同賞受賞は1997年以来21年ぶりの2度目。他にも、17年11月発売のベストアルバム『Finally』にて「アルバム・オブ・ザ・イヤー」、「ベスト5アルバム」も受賞。安室は公式サイトにて「このような賞を頂き、光栄に思っております。大切に作り上げたアニバーサリーライブやアルバム『Finally』を通して、感謝の想いが、たくさんの方に届いていれば嬉しいです。応援してくださったファンの皆さん、本当にありがとうございます」とコメントしている。
安室奈美恵は、18年9月16日での引退を発表し、2月17日からはラストツアー「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」を開催中。同ツアーは、国内で約75万人、国外で約5万人と、国内ソロアーティスト史上ツアー最多動員数となる予定だ。それでも、ファンクラブ会員でも落選者が続出し、業界関係者でも入手困難なプレミアチケットと化している。
しかし、見事チケットを手にしたとしても、当日入場出来ないケースが相次いでいるという。何でも、入場時には厳重な本人確認が行われており、「電子チケット」と「指定身分証明書」の2つの提示が必須で、係員によるチェックは通常席であれば2度、アリーナ席は3度行われるとのこと。事前登録するチケットボードで、個人情報の入力ミスをしてしまった場合も入場出来ないそうだ。
これらの本人確認については、参加者には事前アナウンスがなされていた。しかし、SNSには、ライブ直前に財布を盗まれてしまったり、高齢者で指定された身分証明書が手元になく、保険証、戸籍謄本、年金手帳確認など別の身分証明書を持参しても入場出来なかったという悲痛な体験談が投稿されている。
ドーム規模のコンサートとしては異例の厳重な転売対策。しかも、これだけのセキュリティを設けても、コンサートは定刻通りに始まったというからすごい。ネット上では、その厳しさに驚愕した参加者もいるが、多くは「事前から『マジでやるから覚悟しとけよ転売ヤー』と言わんばかりの本人確認宣言してくれてた運営だったけど、予想以上の徹底さ!」「ドームクラスなのに身分証確認全員ちゃんと徹底してて素晴らしい」などの絶賛の声や、「安室ちゃんがやる気になれば出来るって示してくれた」「みんな見習うべき!」と他アーティストの公演でも実行してほしいとの声もあがっている。
今回のツアーは「ファンが見たい安室奈美恵を見せる」という演出テーマや、セットリストはファン投票で確定するなど、安室奈美恵の「ファンに楽しんでもらいたい」という思いが込められている。17年『第68回 NHK紅白歌合戦』に出場した理由も「ライブに来られないファンのため」だった。
17年11月に放送された特別番組『安室奈美恵「告白」』(NHK)では、20週年を迎えた時点で引退しようとしていたことを明かした。しかし、引退することは出来なかったそうで「どうすればいいんだろう。燃え尽きてしまっていたので……」としばらく悩んだ時期があったという。しかし、「こんなんじゃいけない、ファンの方が悲しんじゃうから」と自らを奮い立たせて自身と向き合った結果、引退を25周年に定めて、残りの期間はファンにコンサートで楽しんでもらう期間としたと語っていた。
ファンへの感謝を、言葉だけでなく行動で現す安室奈美恵。その徹底ぶりはさすがの一言だ。
(夏木バリ)
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