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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 本・マンガ  > 古書店で売られる“児童ポルノ”

大量の「アリス・クラブ」が販売されていたことも……湘南堂だけじゃない!? 古書店で売られる“児童ポルノ”

YouTube「ANNnewsCH」より

 神保町・すずらん通りにある古書店「湘南堂書店」が児童ポルノを販売していたとして、店主ら3名が逮捕された事件が話題になっている。

 新聞各紙の報道によれば、同書店では写真集などを“プレミア価格”で販売。これが、タレコミによって当局の知るところとなったという。

 実写の少女ヌードなどを扱う、いわゆる“児童ポルノ”を販売することが法律で禁じられてから、来年でいよいよ20年を迎えようとしている。それでも古書店の店頭やネット販売で、現在では“児童ポルノ”として販売を禁じられている写真集や雑誌を見つけるケースは多い。

 ただ、今回の事件のように、それがロリコンにとっては大金を払ってでも欲しいということがわかった上で、プレミア価格をつけて販売している古書店というものは、少ないように見受けられる。

 以前、サブカルチャーに強い馴染みの古書店で「『ヘイ!バディー』は、まだ在庫にあるんじゃないの?』と聞いてみたことがある。「ヘイ!バディー」とは、白夜書房が発行していた、グラビアは少女ヌード、モノクロページはサブカル文化人の原稿だらけという伝説的雑誌。そのほとんどの号のグラビアは、ワレメ無修正である。すると店主はあきれた顔で、こう言った。

「あっても売れないよ……『ビリー』ならあるけど……」

 古書店でも「児童ポルノが含まれるものは、売ってはいけない」というのは常識。それでも、古書店の店頭や市場に出回ることは、けっこうある。

「だいたいは無意識で陳列したり、ネットに登録したりするものだけど……まあ、これくらいならいいか……と、売ってしまう古書店も、ままあるものです」(ある古書店主)

 最近は、古書の販売もネットが主流になりつつある。大量に扱う中で、チェックしきれないのだろう。特定のキーワードで検索していると、ときどき“児童ポルノ”に該当する写真集や雑誌が浮上してくる機会は多いものだ。

 それとは別に、店頭で大量に「児童ポルノ」が並んでいるところを、過去何度も見たことはある。一度、店員に聞いて見たことがあったが「大量に持ち込まれたので……」と言う。どうも、マニアが死んだか何かで遺品を整理していた家族が処分に困って持ち込んだようだった。その時並んでいたのは、大量の「アリス・クラブ」と「小説アリス」だったが。引き取ったから売るのも、どうかと思う。でも、死後、これを見つけた家族の心中を察するに痛い。

 結局のところ、警察当局による取り締まりの主眼は、現在もリアルタイムで被写体となる児童が虐待されている可能性がある部分に当てられている。それらは、主にネットを通じて取引されており、大量の犯罪者の摘発も容易だからだ。

 今回のように、あまりに堂々と販売している事例は、むしろレアケースだと思いたい。
(文=昼間たかし)

最終更新:2018/02/21 22:30
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