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日刊サイゾー トップ > 社会  > 北朝鮮の「汚トイレ」事情

脱北兵士“寄生虫感染”の原因は、北朝鮮の「汚トイレ」事情!? 水洗化進まず、人糞を肥料に……

板門店の北朝鮮兵士

 南北の軍事分界線、板門店から脱北した北朝鮮の兵士は危篤だったが、意識が回復して「南朝鮮(韓国)の歌が聴きたい」と語っているという。ただ、体内に残った寄生虫が臓器の縫合跡を破き、合併症を招く恐れがあり、危険な状態に変わりはない。この寄生虫感染の背景には、北の劣悪な“汚トイレ”事情が影響しているようだ。

 韓国メディアによると、ソウル郊外の大学病院で治療を受けている兵士について、主治医の教授は記者会見で「小腸などから数十匹の寄生虫が出てきた」と明かした。多くが回虫とみられ、中には27センチに成長した個体がいたという。

「不衛生な便所と、そこから集めた人糞を肥料に使っているのが原因だろう」と語るのは、毎年のように祖国訪問で訪朝しているという在日朝鮮人の男性。男性によると“革命の首都”と呼ばれる平壌市内でさえ、まともに機能している水洗便所は少ない。

 

人糞とみられる堆肥を畑に撒く人民(朝鮮中央テレビから)

「『水洗』とは名ばかりで、常に断水している。用を足したら、トイレの手洗い近くにある大きな樽やバケツまで桶を持って水を汲みに行かなければならない。紙が置いてないので、ケツも拭かずにだよ。不衛生極まりない」と、同男性は苦笑いする。

 地方に行けばさらに深刻で、穴を掘った上に板を敷いただけの小屋という、原始的なトイレが一般的になるという。

「春先になると、たまった人糞を肥料にするため供出する必要がある。しかも供出量にノルマがあり、『大変だ』と親戚が嘆いていた」(同)

 回虫をはじめ寄生虫の卵は、畑に撒かれた人糞を通じて野菜に付着し、新たな感染者を増やしている。

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