野菜栽培、家畜飼育に漁業まで……
軍事演習よりメシの準備に大忙し!? 北朝鮮軍兵士たちの涙ぐましい“自給自足ライフ”
2017/09/06 18:00
#北朝鮮
延坪島の目と鼻の先にある長在島では、兵士たちが自活している
大陸間弾道ミサイルの発射や水爆実験を立て続けに実施し、軍事力を誇示する北朝鮮だが、最前線の島を守る朝鮮人民軍の兵士たちは、本土からの補給がないため野菜作りに励んでいるという、涙ぐましい実態が明らかになった。かつて北朝鮮からの砲撃で火の海になった韓国・延坪島(ヨンピョンド)から、巨大なビニールハウスの撮影に成功した。「腹が減っては戦ができぬ」とは、いにしえからの戦訓だが、野菜の栽培、家畜の飼育、さらに漁業と、兵士たちは戦争をする暇がないほど、メシの準備に忙しそうだ。
延坪島は対岸の北朝鮮からわずか15kmしか離れておらず、島全体が韓国・海兵隊の要塞となっている。2010年11月には対岸や北朝鮮領内の島から大量の砲弾が撃ち込まれ、軍陣地のほか、住宅街も火災となり、計4人が死亡した。この奇襲砲撃を計画・指揮したのが、金正恩党委員長とされている。
正恩氏は、数少ない“戦功”を成し遂げた砲撃部隊を、こよなく愛している。砲撃から1年を迎えた11年11月を皮切りに、計7回も部隊を現地指導(視察)。特に延坪島から7kmという至近距離にある要塞島、長在島(チャンジェド)には、わざわざゴムボートや小舟で乗りつけて上陸し、守備隊を慰労しているほどだ。
左からビニールハウスと太陽光発電、そして風車
直近では、今年5月に現地指導したほか、8月26日には延坪島占領を想定した特殊作戦部隊の大規模な攻撃訓練を誇示してみせた。そんな中、「今年に入って長在島の真ん中に、異様にデカい建物が建設された」と、延坪島住民は不気味そうに語る。
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