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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 橋本環奈が『銀魂』で新境地
ドラマ評論家・成馬零一の「女優の花道」

ゲロシーンも完全再現! 『銀魂』でイジリ倒された橋本環奈の、コメディエンヌとしての才能

ゲロシーンも完全再現! 『銀魂』でイジリ倒された橋本環奈の、コメディエンヌとしての才能の画像1橋本環奈オフィシャルブログより

 フジテレビ系で日曜夜9時に放送中の『警視庁いきもの係』は、記憶喪失の警部・須藤友三(渡部篤郎)が警視庁総務課動植物管理係(通称・警視庁いきもの係)に所属する女性警察官・薄圭子(橋本環奈)とともに、動物にまつわる事件を捜査するという異色の刑事ドラマだ。

 同じ時間帯に放送されているTBS系日曜劇場に視聴率で惨敗しているため、このドラマ枠自体が今作で終了することが、すでに決まっている。

 そのため、消化試合的な空気が漂っているが、ドラマ自体は面白く、緩い作りが見ていて安心する。

 何より、橋本環奈が演じる圭子がかわいい。

 圭子は動植物管理係が創設された際に一般から採用された女性で、大学では獣医学を専攻していた。だが、見た目が子どもっぽいため、警察官にはとても見えない。

 物語は動物が絡む一話完結のミステリードラマ以上のものではないが、かわいい動物と橋本がじゃれ合っている姿を見ているだけで、目の保養になる。
 
 身長152cmと、今の女優にしては小柄な橋本の制服姿は、グラビアやCMで見る時よりも幼い感じがして、まるで中学生のようだが、ハスキーボイスなのでギリギリ大人っぽく見える。この見た目と声のアンバランスさが強い印象をもたらす。

 演技に関しては、現時点ではめちゃくちゃうまいというわけではない。しかし、思いきりがいいため、見ていて気持ちがいい。コントロールは苦手だが、剛速球を投げるピッチャーのようで、今後の成長に期待が持てる。
 
 2010年代初頭、AKB48とももいろクローバーZがブレークしたことで、地下アイドルブームが起こった。その影響は今も続いており、個人で活動するインディーズアイドルや地方を拠点としたローカルアイドルを大量に生み出し、面白いことをやっていれば事務所の後ろ盾がなくても、ネットでバズってオタクが見つけてくれる――という幻想が広まった。

 橋本も、そうやって見つかったアイドルだ。

 橋本は福岡で活動するRev.From DVLというグループアイドルで活動していた中学3年生の時に、アイドルファンが撮影したライブ写真が「奇跡の一枚」としてネット上で話題となった。
 
 その後、彼女はCMやバラエティ番組に多数出演するようになり、「かわいすぎるローカルアイドル」「1000年に1人の逸材」として大きく注目された。

 女優としては『水球ヤンキース』や『貴族探偵』(ともにフジテレビ系)などのドラマに出演。2016年には、伝説のアイドル映画『セーラー服と機関銃』の続編に当たる『セーラー服と機関銃-卒業-』で主演を務めた。

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