「埋葬される時に怖くないように……」余命わずかの2歳児を墓場で遊ばせる両親に、ネット民が救いの手
#中国 #海外ニュース
墓穴に寝そべる小芯ちゃんと父親
土の上に寝そべる女児と、その父親。よくある親子だんらんの一幕のように見えるが、そうではない。実は、2人が横たわっているのは墓穴。しかも、女児が近い将来入ることになるかもしれない墓穴なのだ。
中国の大手ポータルサイト「網易」によると、四川省内江市に住む2歳半になる女児、小芯(シャオシン)ちゃんは、死の危険に直面している。
彼女は生後2カ月でサラセミアという重度の先天性血液疾患であると診断され、これまで治療を続けてきた。疾患のせいで体の免疫力が弱く、風邪をひくたびに肺炎で1~2週間の入院を余儀なくされてきたという。
そんな小芯ちゃんの治療費として、両親はこれまで14万元(約224万円)を費やしてきたという。しかし、ガラス工場で働く父親(24)の月収は2,500元(約4万円)ほど。母親も同じ工場で働いているが、それでも14万元は、彼らにとってとてつもない大金だ。
「財産は使い果たし、いろいろなところから金を借りた。もう貸してくれるところはない……」と父親は嘆息する。
母親のおなかの中には、第2子がいる。小芯ちゃんの治療に必要な、さい帯血を確保するためにもうけた子どもだという。ところが、さい帯血の保存や移植にかかる費用1万2,000元(約19万円)も工面できない状況だというのだ。
もはやなすすべを失った両親は、娘のために墓穴を掘った。そして、「埋葬される時に怖くないように」と小芯ちゃんを墓へ連れてきて、慣れさせているのだという。
しかし、絶望的な小芯ちゃん一家に、希望の光が差し込んできた。一家の境遇が報じられると瞬く間に話題となり、ネット上で手術代の募金活動が展開されたのだ。ただ、募金詐欺を疑う声もあり、目標額を達成できるかは不透明。
確かに中国では、子どもの治療費をかたる募金詐欺が横行しており、疑い深くなるのも無理はない。しかし、過去の事件のせいで不信感が高まり、救える命が失われたら、これほど悲しいことはない。
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