日テレが独走する日曜ゴールデン帯に異変! テレ朝の“ナスD”『陸海空』が一矢
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『ザ!鉄腕!DASH!!』『世界の果てまでイッテQ!』『行列のできる法律相談所』の最強布陣で日本テレビが独走する日曜のゴールデン帯に異変が起きた。
2日に放送された3番組の視聴率は、『DASH!!』が15.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同=前週比0.7ポイント減)、『イッテQ!』が18.2%(2.1ポイント減)、『行列』が15.3%(1.4ポイント減)で、いずれも前週より数字を下げた。
5月7日放送分から8週連続で20%超えをしていた『イッテQ!』の9週連続大台突破にストップをかけたのは、テレビ朝日系でオンエアされた『陸海空 こんな時間に地球征服するなんて 大アマゾンSP』(午後6時30分~8時54分)だった。同番組は午後7時までの第1部では7.1%だったが、第2部では9.7%を記録。惜しくも2ケタには乗せられなかったが、同時間帯の前4週の平均6.6%を大きく上回り、『イッテQ!』の20%超えを阻止したのだ。
他局の同時間帯の主な番組の視聴率は、NHK総合『ダーウィンが来た!』が12.2%、『東京都議会議員選挙開票速報』(15分番組)が18.8%、大河ドラマ『おんな城主 直虎』が12.4%。TBS系のスペシャル番組『KUNOIHI2017夏★女性版SASUKE開幕』が7.9%。テレビ東京系『池上彰の都議選ライブ1部』が7.6%。フジテレビ系『Mr.サンデー超拡大スペシャル』第1部が9.7%、第2部が12.2%だった。都議選開票速報絡みの番組はあくまでもこの日だけのもので、開票結果も注目度が高かっただけに、なおさら『陸海空』は大健闘といえる。
通常、日曜午後7時、8時台は日テレの完全な独り勝ちで、他局は少ないパイを奪い合っている状態。テレ朝は午後7時から『日曜もアメトーーク!』、午後7時58分から『人生で大事なことは〇〇から学んだ』を放送しているが、いずれも苦戦を強いられている。そんな中、『陸海空』が10%近い視聴率を獲得したことは一筋の光明で、今秋の改編に向け、ひとつの道しるべを示したともいえそうだ。
『陸海空』は1月29日にスペシャルが放送された後、4月からレギュラー番組に昇格し、火曜午後11時15分からオンエアされている。部族、ミステリー、豪華客船、釣り、ドローンと5つの視点で地球を一周する冒険バラエティで、今回のスペシャルでは部族に特化し、名物ディレクターのナスDとお笑いコンビ・U字工事がアマゾンのジャングル奥地へと向かい、異文化村に潜入取材する様子が流された。
同時間帯は、日テレ以外の局がどんなテコ入れをしても、まるで効果が見られない状況。TBS系の『クイズ☆スター名鑑』はわずか3カ月で終了し、後番組の『東大王』も伸び悩んでいる。フジ系の『フルタチさん』は4~6%台をウロウロしており、すっかり“お荷物番組”に……。テレ朝系の『アメトーーク!』は、ネット上では「木曜のレギュラー番組で十分で、週2回も見なくていい」との声も多いようだ。
「今回、『陸海空』がそこそこの視聴率をはじき出せたのは、日本ではなじみのないアマゾン奥地の部族に密着するという希少性が受けたのでしょう。毎週レギュラーでは厳しいかもしれませんが、あくまでも『部族アース』にこだわって月1回程度のスペシャルで放送すれば、10%前後は取れるのでは?」(テレビ誌関係者)
日テレの強力な番組を裏に回して視聴率は頭打ち状態だけに、テレ朝としては秋の改編期にもう一度、『陸海空』スペシャルを実験的に放送してみるのも一手だろう。
(文=田中七男)
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