オリラジ中田の“謝罪騒動”に臭う吉本興業の過剰なダウンタウンヨイショ
お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦(34)が松本人志(53)を批判したことで一時話題となっていたが、中田は吉本興業の上層部から「謝れ」と圧力をかけられていることをラジオ番組で暴露。これにネット上では「吉本の上層部ちょっとヤバいんじゃないか?」といった声が上がっている。
事の発端は、脳科学者の茂木健一郎氏(54)がTwitterで日本のお笑い芸人たちを批判をしたこと。海外のコメディアンに比べて政治や社会風刺などの要素が少ないことを指摘し、「日本の地上波テレビはオワコン」「大物とか言われている人たちは、国際水準のコメディアンとはかけ離れている」といったツイートで大炎上する事態になった。
その後、3月11日にAbemaTV『ウーマンラッシュアワー村本大輔の土曜The NIGHT』に出演した茂木氏はあらためて、「日本のお笑いは空気を読み過ぎている」と指摘し、「大御所が面白いと言うか面白くないと言うかで価値が決まる」「日本の地上波テレビはオワコン」と主張した。MCの村本はテレビ側・お笑い側の人間として「スポンサーのものであるテレビで、様々な規制がある中で、お笑い芸人は手を変え品を変え頑張っている」と反論。茂木氏は日本のお笑いとテレビに「多様性」が欠けていると訴えたが、双方の話は噛み合わず、最終的に「素人のくせにこんな口出すんじゃなかったなって反省してる」と幕を引いた。
さらに茂木氏はバラエティ番組『ワイドナショー』に出演した際も「素人のくせに口出すんじゃなかった」とコメント。松本人志が「(批判されても)腹が立たなかった。茂木さんに笑いのセンスがないから」と言い、スタジオで集中砲火を浴びるサンドバック状態となっていた。中田はこの状態に黙っていられなかった様子だ。
4月15日付のブログで中田は、「一連の騒動の中での茂木健一郎さんの発言『日本のお笑いは空気を読み過ぎなんじゃないか。大御所が面白いと言うか面白くないと言うかで価値が決まる』はすごくいい発言だなと思っていた」と共感を表明。批判に負けないでほしいと密かに応援していたことを綴った。そしてその後の茂木氏について「大御所の番組に出演して大御所に面白くないと言われ公開処刑をされてしまいました」「大御所にセンスがないとか価値を決められてしょげ返っている様子こそが茂木さんの意見通りだったのに。茂木さんの指摘、当たってたのに」と続けており、“大御所”と名前を伏せてはいるものの、松本を暗に批判している。
しかしこのブログの内容が吉本興業の社内で問題視されたという。5月28日に放送されたラジオ番組『らじらー!』(NHKラジオ第1)で、中田は事務所の幹部と社長から「松本に謝れ」と迫られていると暴露。それでも中田は「僕は謝らない」「僕も覚悟を持ってやっている」と意見を曲げないことを表明した。
これにはネット上で「いちいちかみつく中田もどうかと思うけど、吉本の上の人間は松本を守りすぎじゃないか?」「吉本は松本帝国状態だな」「社長とか幹部が松本をヨイショしまくってんのを感じるわ」といった懐疑的な声が上がっている。すべて中田と松本の茶番劇では……という見方もでき、中田もどこまで本気で言っているのかわからない。そもそも本当に吉本上層部が謝罪を要求しているのかどうか。
ただ、現在の吉本興業社長である大崎洋氏(63)とダウンタウンはかなり深い仲。ダウンタウンがまだ売れる前から才能を買い、マネージャーに立候補。当時「横山やすし・西川きよし」や「島田紳助・松本竜介」といった漫才コンビが勢いに乗っていた時期ということもあり、他の社員はそちらの売り出しに必死だった。ダウンタウンに会社が見向きもしない状況の中、唯一大崎氏だけがダウンタウンに力を注ぎ始める。
声を張りわかりやすくボケるコテコテの漫才がウケていた当時、松本のクールなボケや雑談のような雰囲気の漫才はなかなか評価されない。しかし大崎氏はダウンタウンを大阪のローカル番組や心斎橋筋2丁目劇場などに立たせ、東京進出への足掛かりを作っていった。彼らの深い絆を鑑みれば、今回の「謝れ」騒動もない話ではなく、吉本がダウンタウン帝国と化していると見ても納得がいってしまうのだ。
中田のかみつき芸が良いとは言えないが、今の日本のお笑い界がガラパゴス状態で世界に通用しないという茂木氏の発言は頷けるもの。せっかくの批判を潰し、大御所を奉るばかりでは、発展は望めないのではないだろうか?
(ボンゾ)
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