技術力を見せつけるはずが……フジ特番「日本すごい」系バラエティが、世界のゴミ屋敷を前に撃沈!
#フジテレビ
相変わらず「日本はすごい」系の番組が数多い。外国人が日本の技術力に触れ、「なんてすごいんだ。ウチの国にこんなのはないよ!」と驚くリアクションをフィーチャー、自国と他国を比較して日本の素晴らしさを際出たせることをもくろむ、よくあるやつである。
■「ゴミ屋敷」は、住居の狭い日本だけの文化じゃない?
5月19日に放送された『日本のお掃除軍団が行く! 世界ゴミ屋敷バスターズ』(フジテレビ系)は、興味深いコンセプトであった。番組ホームページには、こう書いてある。
「ニッポンが誇るお掃除プロ軍団が、その技術とプライドをかけて、世界のゴミ屋敷撃退に挑む!」
ハウスクリーニングの専門業者らで結成された「バスターズ」が国内外のゴミ屋敷を訪れ、目にも留まらぬ速さで室内をピカピカにしていく。確かに、見ていると、うならされるものがある。日本の技術力はすごい!
一方で、室内がゴミ屋敷と化してしまう要因の最大の原因は“物の多さ”だということにも気づかされる。住人が意を決して物を次々と廃棄していくや、この時点で問題の大半は解決してしまっているのだ。物があふれ返っていなかったら、恐らくそこまで深刻化しなかったはず。行き来できるスペースがなくなり、掃除がままならなくなり、自堕落になり、結果的に汚部屋と化す……という流れが容易に想像できる。
そう考えると、「ゴミ屋敷」と日本の住居事情には密接な関係性があるようにも感じられる。もしも住居スペースの面積が大きかったら、ゴミ屋敷は生まれない……?
■イギリスの広大な屋敷が、40年かけて収集された新聞紙で占拠される
ところが、そうは問屋が卸さなかった。例えば、番組はイギリスの某住居を訪れる。その屋敷には広大な庭があるのだが、そこに停車する6台の自動車はすべて廃車であった。運転席は空き缶であふれてるし……。
レポーターを務めるずんの飯尾和樹がこの屋敷へ入ろうとするも、なぜかドアは満足に開かない。ゴミがドアの開閉を邪魔しているのだ。「散らかってるけど、どうぞ」と家主に招かれて屋敷へ入ると、辺りは新聞紙だらけ。40年をかけて収集した新聞4万部が、この屋敷には保管されていた。
あっけにとられた飯尾は思わず「オォ~、ナイスハウス」と理解不能な一言を発したが、確かに大量の新聞紙さえなければナイスハウスなはず。何せ、この屋敷は全7部屋もある。間取りは申し分ない。でも、ゴミ屋敷になってしまう。新聞紙は7部屋中4部屋を占拠し、家主が生活できるのは残りの3部屋(ベッドルーム、キッチン、バスルーム)のみ。
しかも、その3部屋がひどい。まずベッドルームへ行くと、ベッドは荷物で埋もれており、横になるスペースは消失していた。家主は、椅子に座って眠りに就く生活を2年以上続けているという。加えて、バスルームもひどい。ふと洗面所の下側に目をやると、謎のお皿があり、その上には砂とも蜘蛛の巣とも判別のつかない謎の物が盛られている。これは一体……?
家主「ヒゲだよ。自分のヒゲが一年間でどれだけ溜まるか、チャレンジしてたんだ」
飯尾「なんで、チャレンジし続けるんですか……(苦笑)」
家主には、新聞紙以外にも驚くべきコレクション癖があった模様。さすが、ゴミ屋敷の住人である。
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