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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『関ジャム』はなぜ面白い?
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第146回

関ジャニだからできた? 『関ジャム』という、マニアックでポップな音楽番組

関ジャニだからできた? 『関ジャム』という、マニアックでポップな音楽番組の画像1『関ジャム 完全燃SHOW』テレビ朝日

「この曲を初めて聴いた時に“ピコ太郎はヤバい奴なんやな”っていうのは、DJのみんなは感じたはずなんです」

 音楽プロデューサーのtofubeatsは、昨年大ブレークしたピコ太郎の「PPAP」について、こう語った。

「TR‐808」、通称「ヤオヤ」によるカウベルの音が使われていることに着目し、絶賛したのだ。それは、『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日系)での一幕だった。この放送は大きな反響を呼んだ。

『関ジャム』は、関ジャニ∞がホストを務める音楽番組である。地上波の音楽番組というと、熱心なポップスファンや、番組MCのファンを除けば、たいていはゲストに出演するアーティスト目当てで見る場合が多いだろう。実際、僕も好きなアーティストが出る時だけ、この番組を見ていた。だが、昨年あたりから、企画自体に惹かれる放送が多くなってきた。

 たとえば、昨年1月10日、ゲスの極み乙女。が登場。放送は、あのスキャンダル発覚直後。正直、ゲスな興味半分で見ていた。だが、そんな見方を吹き飛ばすほど、面白い企画をやっていたのだ。

 番組では、彼らが普段やっている曲作りを現場で再現するという。支配人の古田新太がテーマをその場で提示すると、川谷絵音がすぐにそれに合った歌詞を次々とスマホに打ち込んでいく。そして、バンドのメンバーと短い言葉のやりとりだけで、即興で曲を作っていくのだ。リアルタイムでハイクオリティな曲ができていく様子は鳥肌モノで、一流アーティストのすごみを、まざまざと見せつけたのだ。

 この回以降なのか、『関ジャム』は、楽曲のスゴさや作り方など、よりマニアックな視点をゲストが解説するというような企画が急増していく。そのどれもが、興味深い未知の世界のものだった。かつてゲスト目当てで見ていた番組が企画目当てとなり、それで見た回が毎回面白いから、ついには毎週欠かさず見る番組になった。

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