運送業者も大混乱!? 東京・町田と神奈川・相模原の“市境界変更”で「住所が変わったけど変わってない」怪現象が……
#社会
昨年12月、東京都町田市と神奈川県相模原市の境界線が変更され、町田市の一部が相模原市に、相模原市の一部が町田市となったが、ちょっとした混乱が起きている。
「ウチは自宅の一部が町田市から相模原市になったけど、住所は変わってないんだよ」
2004年~13年の間に、約30世帯が神奈川県民から東京都民になったと伝えられていたのだが、一体どういうことなのだろうか。
「この家は、建物が町田と相模原の境界線上にまたがっていたから、最初に住民登録をするときに住所はどちらか好きな方を選べたんだ。そのとき、ウチは相模原にした。今回の変更では自宅の町田市だった部分が相模原に変わっただけだから、結果として住所は変わらない」
要するに、境界変更にともなう編入先の市をもともとの住所として登録していたので、今回ほとんどの家の住所が変わらなかったのである。このように自宅が町田と相模原にまたがっていた人には、今回の境界線変更で自宅のすべてが町田あるいは相模原に編入されたので、今まで二カ所に固定資産税を払っていたところを一本化できるメリットはあった。
今回の境界線の変更は、両市境を流れる境川の河川改修に伴ったもので、1期約3年の9期計画で事業を進め、今回の変更で6期目。境界線の変更には手続きに時間がかかるため、両市は3年ほど前より対象区域の住民に説明し、同意を求めてきた。よって、ある日とつぜん境界線が変わったわけではない。
それにしても、現場を境界線変更区域の地図に沿って歩いてみると、新たに「町田市になった」、あるいは「相模原市になった」という土地は道路や空き地ばかり。相変わらず、相模原市の中にポツンと町田市の家が建っているような「飛び地」も見受けられる。結局、取材を進めていくと、今回の変更で住民の住所が変わったのはアパート1棟だけだったことがわかった。このアパートの住人は、今回の変更で相模原市民から町田市民になっている。そこで、住人に話を聞いてみた。
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