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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > ダムかカレーか「ダムカレーラーメン」
ホントにうまいのか? 珍級グルメハンター第57回

ダムなのかカレーなのかラーメンなのか? 景観、感動、味、すべて良しの清涼メニュー『京成大久保 ダムカレーラーメン』

DSCN6266京成大久保駅から続く商店街の外れに店はある。

「ひそかなブームはブームとは呼べない」というのが持論である。しかし最近、「これぞひそかなブームだッ!」と言えるメニューを見つけてしまった。「ダムカレー」である。

 調べてみると、北は北海道から南は大分県まで、全国に約60ものダムカレーが食べられるカレー屋があるという。しかし、いずれもダムのある地方に多く、興味はあるが行動力はなく、何かのついでと先延ばしにしていた。

 しかしなんと、東京近郊にもダムカレーが食べられる店を発見した。しかも、そのメニューがさらに変わっていた。『ダムカレーラーメン』て……。

 ダムでカレーでラーメンなんて、なんて強欲な店主なんだろうと店を訪ねると、そこにいたのは、予想に反して非常に丁寧でニコやかなお父さんだった。まずいわけがない。注文後、しばらくして着丼したそのカレーは、まさに“ダム”だった。

DSCN6276重力式コンクリートダムは、福島県と新潟県に股がる阿賀野川、只見川水系にある奥只見ダムが有名だ。

 満々たるカレーを蓄えた貯水池に浮かぶのは、ネギの浮き草とチャーシュー小島。その圧力を支えるダムは重力式である。ダム下部の放水路には福神漬けが連なり、一粒、飛び跳ねているのは、川魚に違いない。夏も間近というのに、清涼感溢れる見事な景観ではないか。

 しかし、ダムといえば見てみたいのが放流の瞬間である。福神漬けをちょいとどかして、重力式めしダムに小さく穴を貫通させると、そこから貯水池の水ならぬカレーが流れ出てくるのだった。

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