10億円減収“ジリ貧”Jリーグに、いったい何が? 放映権・年間130億円契約説の裏側とは
#サッカー #Jリーグ
2013年当時、Jリーグ競技・事業統括本部長だった中西大介は「来シーズン、このままだとJリーグの収入が10億円単位で減る。“ゆでガエル”にならないために、2ステージ制にして、TBSから10億円を引っ張る」と語っていた。つまり「われわれが2ステージ制にする英断を行ったことで、各クラブへの配分金などを減らすことなくJリーグを維持できます」というアピールである。その中西は現在、Jリーグ常務理事にまで出世している。
そんな“ゆでガエル”状態のJリーグに「世界最大手のデジタル・スポーツコンテンツ配信会社パフォーム(本社ロンドン)が、複数年で年間130億円の大型契約を提示した」と、各スポーツ紙が報じた。報道の翌日に行われたJリーグ臨時理事会後の記者会見に出席した村井満チェアマンは「契約は、まとまっていない」としつつも、新契約への含みを持たせた。本当に10億円の減収だったJリーグが、130億円を手にできるのだろうか? サッカーライターに話を聞いた。
「Jリーグの放映権は、そもそもパフォームではなく、ソフトバンクが買いたいと言っていたんです。現在の放映権は年間約40億円。ソフトバンクは3倍の120億円を出すと言っていた。これは昨年から出ていた話で、ほとんどのサッカーライターは知っていました。でも、今のJリーグ幹部とスカパー!は蜜月ですし、ソフトバンクのような勢いのあるベンチャーは“怖い”んでしょう。Jリーグ幹部たちは、はやりは好きでも、新しい企業は好きではない。ネットメディアを認めず、FAXで取材申請させるアナログな人たちですから(笑)。そこで、ほかに120億円を出せる企業を探したのではないでしょうか」
確かに、パフォーム社はNTT、つまりドコモと組むという報道も出ている。ソフトバンクではなく、NTTに売りたいというJリーグの思惑が働いていると読むこともできる。いずれにしろ、40億円だった放映権が120億円を超えるということは、単純に計算すれば80億円の増収になるということである。
と、ここでひとつ疑問に思うことがある。そもそもそんな話があったのならば、Jリーグは2ステージ制にする必要もなかったのではないだろうか?
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