「海を真っ黒に埋め尽くす密漁船に、怒りが込み上げ……」韓国漁師が命懸けで中国船を拿捕!
#中国 #韓国 #東アジアニュース #河鐘基
韓国の漁師が中国の密漁船を拿捕。韓国国内で称賛の声が集まっている。
6月6日、韓国・仁川の延坪島近海で、韓国の漁師が中国漁船2隻を拿捕し、仁川海上警察に引き渡した。中国漁船は5日早朝、同海域でいかりを下ろし停泊していたが、これを見つけた韓国漁船の一団は激怒。その場に居合わせた韓国漁船19隻のうち5隻が、中国漁船に接近すると、船にロープをつなぎ、延坪島まで曳航した。
中国漁船2隻には合計11人の船員が乗っていたが、就寝中で曳航されたことには気づかなかったという。そのため、両漁船の乗組員同士が衝突するトラブルは回避された。
「夜明けの延坪島の漁場で操業を行っていたところ、同島の北の海を真っ黒に埋めた約100隻の中国漁船を見つけ、瞬間的に怒りが込み上げ、集団行動(拿捕)に踏み切った」(中国船を拿捕した船長のひとり)
韓国海上警察は、中国漁船の船長A氏(47)とB氏(52)を、違法操業および領海侵犯の罪で捜査し、拘束令状を申請する予定。また残りの船員9人については、捜査を終え次第、国外退去処分を下す方針だという。
韓国海上警察は一方で、中国漁船を拿捕した韓国漁船に対しても捜査を行うとしている。勇敢に戦った韓国の漁民からすると、困惑せざるを得ない事態だ。というのも、中国漁船を拿捕した海域は北方限界線(NLL)付近で、北朝鮮との安全保障上の兼ね合いから、韓国漁船も侵入を制限された海域だったそうだ。この捜査に関して、韓国の漁民は当然のように反発。政府に対して、不信感をあらわにしている。
「政府が中国漁船から韓国の領海を守らないのであれば、われわれが直接乗り出すしかないと考え、命を懸けて拿捕した。これまで、どれだけ我慢してきたか」(同)
延坪島の漁民が中国漁船を自ら拿捕したのは、2005年5月以来、11年ぶりのことだという。当時、延坪島周辺で操業していた韓国漁船30隻は、中国漁船4隻を取り囲み、脱出できないようにした後、同島まで曳航してきた。
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