批判も怖い、テロも怖い……熊本地震現場にも、サミット取材にも「行きたくない」マスコミたち
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強まるテロ警戒に、テレビマンたちがビビっている。熊本地震では無礼な振る舞いでひんしゅくを買った取材クルーが、5月の主要国首脳会議「伊勢志摩サミット」(26~27日)に対しては及び腰だというのだ。
日本が議長国を務める同サミットについてはフランスの駐日大使が「テロ対策を」と要望したほど警戒されており、開催地の三重県だけでなく全国各地の警察などが非常時の訓練を行っている。千葉県の成田空港でも4月14日、生物・化学兵器や放射性物質、爆発物などのテロを想定した大規模訓練があり、航空会社の職員らも参加、パリやベルギーで実際に起こった同時テロの実例を反映させたリアルなものとなった。
これだけ警戒が強まっているのは、各国でテロが頻発しているからという理由だけではなく、今年1月、安倍晋三首相が「テロ組織ISの対策に2億ドル出す」としたことも一因だ。これに、ISが英語版機関紙「ダビク」の記事にて「安倍晋三の愚かさにより、すべての日本国民が戦闘員の標的となった」と宣告している。
警察関係者の話では「日本全国どこでもテロの標的となることを想定していますが、特にサミットの開催地、賢島は主要国のトップが集まるので、周辺にある伊勢神宮あたりも警備を強化せざるを得ない」という。
賢島から伊勢神宮までは車で1時間もかからない距離であり、途中には天の岩戸などの観光スポットも点在し、十分テロの対象になりえる。なにしろISは、過去のテロでも各地で歴史的建造物や博物館などを破壊することで力を誇示しており、他宗教の中心地といえる伊勢神宮が狙われる可能性はある。そのほか、全国各地で行われるスポーツやコンサートなどのビッグイベントも重要警戒エリアとされるようで、各会場に警察官が派遣される模様だ。
しかし、その一方でテレビ界からは弱腰な声も聞かれる。「万一の際に現場取材できるように」と、一部の報道番組はテロが起こったと仮定して現場に急行できるシナリオを作っているというが、某全国ネット局の報道番組ディレクターによると「行きたくないというスタッフが意外に多い」というのだ。
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