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日刊サイゾー トップ > エンタメ > スポーツ  > Jリーグとサポーターの溝は埋まらず?

チャンピオンシップ成功も、“建前主義”のJリーグ事務局とサポーターの溝は埋まらず……?

j1209.jpg明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ公式サイトより

 サンフレッチェ広島の優勝で幕を閉じた今季のサッカーJ1リーグだが、その優勝を決定する「チャンピオンシップ方式」には、疑問の声が多数あった。それでも、決勝のサンフレッチェ広島×ガンバ大阪の第2戦の平均視聴率は10.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。この数字だけを見れば成功のように思えるが、第1戦は7.6%、さらに準決勝となった浦和レッズ×ガンバ大阪戦は5.1%止まりだった。ある意味、“一発決戦”好きの日本国民性が表れているともいえる。


 とはいえ、ネットでは「5%を超えたのは何げにすごい」「チャンピオンシップは成功なのでは?」という声が上がっており、さらに今季は平均観客動員数もアップしている。Jリーグ事務局からすれば、歴史に残る大改革を成し遂げ、意気揚々といったところだろう。

 しかし、いまだにチャンピオンシップに納得がいっていないサポーターも多い。サッカーライターは言う。

「導入を決定するまでのプロセスがまずかったからです。Jリーグの中西大介事務局長は、チャンピオンシップを開催することに関し、『世界では2ステージ制を採っているサッカー強豪国が多い』『メキシコはカンファレンス制がある』など、詭弁ばかりを述べていた。はっきり『民放のゴールデンで放送してもらうため』と言ってしまえばよかったのに、きれいごとを言ってサポーターを丸め込もうとしたため反発され、大きな溝を作ってしまった。例えば視聴率を指標としていれば、サポーターを納得させることもできたかもしれません」

 さらにいえば、本当にチャンピオンシップが成功したといえるかどうか、疑問も残る。というのも、多くのサッカー関係者は「視聴率だけでなく、民放のゴールデンタイムにJリーグの放送が行われたことが何より大きい」と口をそろえるが、その半面、今回の視聴率でJリーグを見ない人たちがチャンネルを合わせたかどうかは未知数。民放での放送だけが評価されるならば、J1のプレミアリーグ化など別の手段だってあったはずだ。観客動員数アップに関しても、スポンサー側の動員や天候条件も考慮すべきである。

 そしてなにより恐ろしいのは、この結果を受けて、Jリーグ事務局側が増長することだ。

「今回の結果をJリーグ事務局がどのように分析し、次につなげるのか。それを監視しなければいけません。ただ、ひとつ言えるのは、村井満チェアマンには期待できるということです。Jリーグ事務局が不可解に終了させたJリーグ公認ファンサイト『J’s GOAL』について問題提起したり、各所で事務局以外の人からも意見を求めたりと精力的に動いています」(前出ライター)

 来年、村井チェアマンがどのようなアクションを起こすのか? それまで、チャンピオンシップに対する評価は保留となりそうだ。
(文=TV Journal編集部)

最終更新:2015/12/09 21:00
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