Jリーグ・サガン鳥栖の新監督マガトの特訓が、まるで漫画! 恐怖の“マガトズブートキャンプ”とは?
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今月1日、J1サガン鳥栖が来季の新監督として、フェリックス・マガトと基本合意したことが明らかになった。マガトはバイエルン・ミュンヘンなど数々の強豪クラブを率いて、3度のドイツ王者に輝いた経歴を持ち、実現すればJリーグ史上トップレベルの大物監督といえるだろう。2015年度の監督最高年俸であるヴィッセル神戸ネルシーニョの1億5000万円に対し、鳥栖はマガトに年俸3億円を用意。その期待は大きい。しかし、そんなクラブの思惑と反して、肝心の選手たちからは悲観的な声が相次いでいるという。
「とにかく厳しいんですよ。1週でも試合が空けば、朝から晩までの三部練習が行われます。基本練習も筋トレが多く、走り込みも他クラブの倍以上。高校球児さながらの厳しさですよ。スイスの高地でキャンプをした時は、ランニングで失神する選手もいたぐらいです。精神力を鍛えるために、15km近く走った選手の眼の前でペットボトルの水を捨てたり、ヌーディストビーチで脇目も触れずに走らせたりと、もう漫画並みですよ。上り下りさせるために、わざわざクラブに階段を作らせたこともありました。さらに、厳しいのは練習だけでなく、チームワークを養うために朝食は全員で取るというルールを作ったり、感情を共有するために全員で映画館に行ったりと、生活のすべて管理しようとします。コーラを飲んで怒られて泣いた選手もいました。父親がアメリカの元軍人ということから、“マガトズブートキャンプ”と呼ばれて恐れられていますよ。これでチームが強くなればいいんですが、練習の疲れが残り、かえってチームが弱くなることも多々あるので、選手からしたら手放しでは喜べないですよね」(スポーツライター)
マガトが退任したクラブは、厳しい規律から解放され、雰囲気がよくなり強くなることから、“解任後がマガトの真骨頂”と揶揄されることもあるという。これは2015シーズン年間11位に沈んだサガン鳥栖が、大博打に打って出たといえるだろう。しかし、そもそも年俸に関して折り合いがついたとしても、ヨーロッパで一線級のマガトが、なぜ遠く離れたJリーグで指揮を執ることになったのだろうか?
「ヴォルフスブルク時代に長谷部誠と大久保嘉人、シャルケでは内田篤人を指導したこともあって、マガトの日本人への理解は深いんです。規律を重んじるマガトは、真面目で勤勉な日本人が兼ねてから大のお気に入りだったみたいですね。なので、サガンでのキャンプは今まで以上に厳しいメニューになるかもしれないですよ。鳥栖ファンからは『どんな練習が行われるか楽しみだ!』『選手が壊される!』『ヘタしたらストライキが見れるかも?』と、さまざまな声が聞こえてきます」(同ライター)
マガト就任により、比較的地味な存在だったサガン鳥栖にチームとしての個性が生まれるかもしれない。吉と出るか、凶と出るか、まずはピッチの外で大勝負に打って出たサガン鳥栖の2016シーズンから眼が離せない。
(文=沢野奈津夫)
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