今後20年間で中国の双生児は9倍に!? 排卵誘発剤乱用で「9つ子」を妊娠した女性
#中国 #東アジアニュース
9月22日、河南省南部の農村に暮らす女性が、不妊治療に排卵誘発剤を使用した結果、なんと9つ子を妊娠したことが話題となっている。地元の産婦人科は妊婦にかかる負担が大きいことから中絶を勧め、考えた末、彼女は再度、北京で専門医の診察を受け、決断することにしたという。「中国網」(9月23日付)などが伝えた。
女性は25歳で、以前に一度妊娠したことがあったが、3カ月を迎える前に流産してしまったという。その後の検査で、卵巣の中に複数の未成熟な卵胞ができて排卵できず、月経異常や不妊を生じる「多囊胞性卵巣症候群」と呼ばれる病気であることがわかった。そこで不妊改善のため、医師は排卵誘発剤を処方。間もなく、9つ子を妊娠していることがわかったという。
専門家は地元メディアの取材に対し、「一度に減胎できるのは2胎まで。もし9胎を1~2胎児まで減らそうと思ったら、最低でも4回に分けて減胎する必要がある。加えて子宮へ与える刺激が強いため、残った胎児を無事に出産できるかもわからない」と述べる。産婦人科の専門医も「今まで6胎や7胎から減胎したことはあるが、9胎から7胎も減らした前例はなく、母体へも妊娠中毒症や急性妊娠脂肪肝などのリスクが高まる」とし、女性に今回は中絶するよう勧めた。
2013年の統計によれば、今後20年間で中国の双生児は現在の9倍にまで膨れ上がると予想されている。今年に入ってからは湖北省武漢市、山東省青島市などで多胎児の出産が急増していると相次いで報道された。多くは誘発剤を使用して人工的に「製造」された多胎児であり、出産には非常に危険を伴う。
河北省保健院産科の統計だけを見ても、1~8月までに取り上げた双子の数は300例余りに及び、3つ子は8例、4つ子が1例だった。また8カ月で行った減胎手術は52例に及び、減胎数は7胎から2胎、6胎から2胎、5胎から2胎といった例がみられた。8月中に行った27例の減胎手術は、いずれも誘発剤を使用してできた多胎児によるものだった。産婦人科の医師は「双生児でも通常の妊娠に比べ、胎児の流産、死産、早産する確率は7倍以上、出産後の病死率も4~6倍に上昇するため、多胎妊娠してしまった場合はなおさら危険が伴う。必ず医師の診察を受けて減胎してほしい」としている。
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