北朝鮮情勢にも影響!? 韓国軍兵士の“バカッター”で機密情報流出が止まらない!
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SNSなどに自分の犯罪行為や会社の機密を公開する“バカッター”という言葉が浸透して久しい昨今。どうやら、お隣・韓国にもバカッターはいるようなのだが、その危険度は日本の比にならない。というのも、国家の安全保障に関わる事態にまで進展しているからだ。
韓国国防部が9月に提出した資料によると、韓国軍における「秘密厳守違反」の2014年度の摘発件数は、3,090件。12年は2,470件だったが、大幅に増加していたことがわかった。さらに、今年は上半期だけですでに2,189件も摘発されており、過去最多を記録するのは必至と考えられている。秘密厳守違反は多くの場合、階級の低い兵士たちの違反だ。兵士らが部隊でSNSを利用し、訓練に関する情報を流出させるケースが多いという。
より重大な「軍事機密漏洩」の摘発事例も12年の17件から、14年は25件と急増。もちろん、こちらもSNSが一般化したことが原因として考えられている。
中でも最近、韓国を震撼させたのは、北朝鮮との緊張が強まった8月末に、軍事機密が漏れていたことだ。ある現役中尉が韓国軍の地上戦術統制情報システム(ATCIS)の表示画面を携帯電話で撮影し、そこからネット上に拡散させてしまった。ATCISとは、戦場の状況をリアルタイムで共有するシステムのこと。今回流出した同システムの表示画面には、8月22日に「黄海上に北朝鮮軍のヘリコプターが出現した」「韓国軍のF-15戦闘機2機が警告射撃を行った」「北朝鮮の航空機がレーダーに識別された」といった情報が含まれていたという。ATCISには韓国軍の作戦状況がリアルタイムで表示されるだけに、その表示画面自体が軍事機密扱い。不特定多数が閲覧するネット上に公開されるなど、言語道断だ。
その後、逮捕された中尉は、携帯電話で撮影した表示画面を友人に転送したと話している。その友人が韓国の2ちゃんねると呼ばれる「イルベ」に掲載し、SNSなどによって拡散したとみられている。
ほとんどの男性が徴兵制で軍隊経験を持つだけに、ネット民たちの辛口も生々しい。「兵士たちは携帯電話を持っているだけで違反と言われるのに、幹部たちは携帯で音楽を聴いても問題ないのだから話にならない」「訓練中に兵士たちは汗をかいているのに、幹部たちは携帯でゲームやカカオトークをしているのだから、問題の原因もわかる」「兵士が軍事機密を流出させると厳罰に処されるのに、将校が軍事機密を流出させても、誰もが知っている情報だとして軽い処罰で終わる」などと、ここぞとばかりに不満を爆発させている。
ちなみに韓国軍は、今年6月に米韓が署名した対北朝鮮用の「米韓連合作戦計画5015」の内容を一部漏洩させるという不祥事も起こしている。米韓連合カーティス・スカパロッティ司令官もこれには強い不満を示しており、韓国軍の情報当局は国防部などを対象に大々的な調査に着手している。
もはや“バカッター”などと軽口を叩いてはいられない、韓国軍のずさんさ。SNSで軍事機密を漏洩させている彼らが、とても自国を守れるとは思えない。
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